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サバ・サラワク州の生活——西マレーシアと全く違う東マレーシアの魅力

ボルネオ島のサバ・サラワクはKLとは全く異なる生活環境。物価・自然環境・多民族文化・在住者の実感まで東マレーシアの実態を解説。

2026-04-29
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この記事の日本円換算は、1MYR≒32円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(MYR)の金額を基準にしてください。

「マレーシアに住む」とKLを想像する人が多いが、国土の4割超を占めるのはボルネオ島のサバ・サラワク州だ。飛行機で2〜3時間離れたこの地域は、言語も文化も食も、半島マレーシアとは別の顔を持つ。

西マレーシアとの根本的な違い

マレーシアはマラヤ半島(西マレーシア)とボルネオ島のサバ・サラワク(東マレーシア)に分かれている。1963年にサバとサラワクがマレーシア連邦に加わった際、両州はいくつかの特別な自治権を保持した。

その結果、東マレーシアにはKLからの移住に際して入国許可(本来は国内移動だが専用スタンプが必要)が求められる仕組みが残っており、外国人の就労ビザも基本的に州ごとに独立して管理されている。

宗教的にも異なる。西マレーシアではイスラム教徒(マレー系)が多数派だが、東マレーシアはキリスト教徒(イバン族・カダザン族等の先住民族)が多く、豚肉・アルコールも普通に売られている。

コタキナバル(サバ州)の生活

サバ州の州都コタキナバルは人口約50万人(都市圏)。ボルネオ島の海岸沿いに位置し、水平線に沈む夕日が美しいことで知られる。

物価はKLより全体的に安い。ローカルの食堂での昼食はMYR 7〜12(約224〜384円)で食べられる。家賃はコンドミニアム1LDKがMYR 1,000〜2,000(約32,000〜64,000円)/月程度でKLの半額以下のケースも多い。

ダイビング・キナバル山(4,095m)登山・オランウータン保護区観光など、アウトドア・自然系の体験が豊富で、自然好きの日本人に向いた環境だ。

クチン(サラワク州)の生活

サラワク州の州都クチンは「猫の街」として知られ、街中に猫のモニュメントが点在する。人口は約75万人(都市圏)。

クチンの食文化は独特で、サラワク式ラクサ(KLのラクサとは異なるスパイスベースのスープ麺)が名物。地元民が誇る食文化の中心で、朝食文化が発達している。

クチンには日本人コミュニティはほとんどなく(数十人規模と言われる)、日本語でのサービスや日本食材の入手は難しい。その分、ローカルに溶け込まざるを得ない環境が、それを受け入れられる人にとっては魅力になる。

東マレーシアに住む日本人の実情

東マレーシアに在住する日本人はKLと比べて圧倒的に少ない。MM2Hビザで移住した引退者が数十〜100人規模で在住するとされるが、公式なコミュニティは小さい。

コタキナバルには少数の日本人経営の飲食店があり、日本人同士のつながりは限定的ながら存在する。仕事で来る日本人は水産業・林業・製造業関連がほとんどで、IT・金融系のポジションはほぼない。

リタイア移住・自然重視の生活・KLの喧騒から離れたい人には、東マレーシアは隠れた選択肢になりうる。ただし利便性や日本語環境を重視するなら、KLとは全く別のスタートラインに立つことになる。

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