オランダで住宅ローンを組む方法|外国人でも借りられる条件と注意点
オランダでは外国人でも住宅ローン(hypotheek)を組める。物件価格の100%まで借入可能だが、30%ルーリング適用者は審査に影響する場合も。必要書類・金利・返済方式を解説。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
オランダでは、永住権がなくても住宅ローン(hypotheek)を組める。しかも物件価格の100%までの借入が可能だ。日本では頭金が必要なケースが多いが、オランダでは頭金ゼロでの購入が法的に認められている。
ただし、諸費用(公証人費用・不動産移転税・仲介手数料など)は別途自己資金が必要。物件価格の5〜6%が目安で、EUR400,000(約6,400万円)の物件なら約EUR20,000〜24,000(約320万〜384万円)かかる。
借入可能額の目安
借入額は年収の約4.5倍が上限の目安。パートナーの収入も合算できる。年収EUR60,000(約960万円)なら最大EUR270,000(約4,320万円)程度の借入が可能だ。
30%ルーリング(高技能移民向け税制優遇)を利用している場合、適用期間終了後の手取り減少を銀行が考慮するため、借入額が制限されることがある。ルーリングの残存期間によって審査が変わるので、早めに銀行やモーゲージアドバイザーに相談した方がいい。
返済方式は2種類
- 元利均等返済(annuïtair): 月々の返済額が一定。利息部分が税控除の対象になるため、多くの人がこちらを選ぶ
- 元金均等返済(lineair): 毎月の返済額が徐々に減る。総支払額はこちらの方が少ない
2013年以降に契約したローンは、30年以内の完済が税控除の条件になっている。利息控除(hypotheekrenteaftrek)は確定申告で申請でき、所得税率に応じて利息の一部が還付される。
金利の選び方
固定金利の期間を選べる。5年・10年・15年・20年・30年が一般的で、期間が長いほど金利は高くなる。2025年時点で10年固定は約3.5〜4.5%。
変動金利(variabele rente)は初期コストが低いが、金利上昇リスクがある。多くの在住日本人は10年固定を選んでいる。
必要な手続きと書類
- モーゲージアドバイザー(hypotheekadviseur)を選ぶ: 独立系のアドバイザーが複数の銀行を比較してくれる。費用はEUR2,000〜3,500(約32万〜56万円)
- 仮審査(voorlopige hypotheekaanvraag): 給与明細3ヶ月分、雇用契約書、直近の確定申告(jaaropgave)が必要
- 物件の鑑定(taxatie): 銀行指定の鑑定士が物件の市場価値を評価。費用はEUR700〜1,000(約11万2,000〜16万円)
- 公証人(notaris)で契約締結: 所有権移転と抵当権設定を同時に行う
外国人特有のポイントとして、BSN番号と有効な在留許可が必須。雇用契約が有期の場合は審査が厳しくなるため、無期契約(vast contract)への転換がローン申請前の大きなマイルストーンになる。
不動産移転税(overdrachtsbelasting)
自分が住む物件の場合、移転税は2%。投資用物件は10.35%。35歳以下で初めて住宅を購入する場合は免税(EUR510,000以下の物件に限る)。
この免税措置を使えるのは人生で1回だけだ。パートナーと共同購入する場合、片方が35歳以上でも、もう片方の持分に対しては免税が適用される。