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マルクトプラーツとオランダの「売る文化」:中古品市場が活発な理由

オランダのMarktplaats(マルクトプラーツ)は日本のメルカリに相当するC2Cプラットフォームだ。中古品売買が文化に根ざしたオランダで、物の「所有から利用へ」の意識がどう機能しているかを紹介する。

2026-06-20
中古品マルクトプラーツオランダ生活消費文化

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オランダ人が引っ越しをするとき、まずやることの一つがMarktplaats(マルクトプラーツ)への出品だ。ソファ、自転車、食器、古いレコード——不要になったものは捨てるより売る。この習慣がオランダ社会に深く根ざしている。

Marktplaatsという巨人

2000年代初頭から運営されているMarktplaatsは、オランダ最大のC2Cオンラインフリマだ。eBayが後に買収し、現在もeBay傘下にある。月間ユーザー数は数百万人規模とされ(推定)、中古家具・自転車・家電・不動産まで幅広いカテゴリをカバーする。

日本のメルカリより特徴的なのは「大型品の直接取引」が多い点だ。ソファや洗濯機を個人間で売買し、買い手が車で取りに来るスタイルが一般的だ。

自転車市場の特殊性

オランダの自転車は必ずMarktplaatsに流通する、と言っても過言ではない。1台300〜500EUR(約5〜8万円)の良質な中古自転車がザラにある。新品を買うより賢いと考える人も多い。

一方で、ここに盗難自転車が流通するというダークサイドもある。ナンバープレートを削ったり塗り替えた自転車が格安で出品されていることもあり、「安すぎるものは買わない方がいい」という暗黙の知識がある(推定)。

物を「大切にする」文化

オランダが中古品売買に積極的な背景には、物を大切にする(zuinig、ズーニフ)という文化的価値観がある。ズーニフとは「倹約」「無駄にしない」を意味するオランダ語で、リサイクルや修理を優先する行動原理につながる。

コロナ後のサーキュラーエコノミー志向の高まりもあり、大手家具店がレンタル・下取りサービスを拡充するなどの動きも見られる。

在住日本人の活用法

引っ越しが多い駐在員にとってMarktplaatsは重要なツールだ。赴任時に中古家具を安く買い、帰任時に売る。うまく活用すれば家具コストを大幅に抑えられる。

ただし取引はオランダ語が基本で、英語対応してくれるかは出品者次第だ。また、大型品の受け渡しは直接会って行うため、オランダ語または英語でのコミュニケーションが必要になる。

ロンマルクト(蚤の市)の日常

週末には各地でロンマルクト(rommelmarkt、ガラクタ市)が開かれる。アムステルダムのウォータールーポレン( Waterlooplein)の蚤の市は観光客にも有名だが、住宅街の小さな教会前の市などもある。「まず見て回る」という習慣が生活の一部になっている。

売ることは処分ではなく、物の循環の一歩だという感覚——それがオランダの消費文化の根底にある。

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