オランダのインターナショナルスクール事情——費用・入学条件・日本人家庭の選択肢
オランダのインターナショナルスクールは年間4,500〜32,000EUR。公立・私立の違い、30%ルーリングの学費控除、日本人家庭の学校選びのポイントを解説。
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オランダの教育費は、選択肢によって0円にも500万円にもなる。公立校は完全無料、私立インターナショナルスクールは年間30,000EUR(480万円)超。この振れ幅の中で、日本人家庭がどう選ぶかは家計と教育方針の両方に関わる判断だ。
学費の全体像
オランダのインターナショナルスクールは、大きく「政府補助あり」と「完全私立」に分かれる。
政府補助ありのインターナショナルスクール(例: International School of The Hague、Amsterdam International Community School)は年間4,500〜9,000EUR(72〜144万円)。オランダ政府の教育予算が入るため、学費は抑えられている。
完全私立のインターナショナルスクール(例: International School of Amsterdam、Nord Anglia International School Rotterdam)は年間18,000〜32,000EUR(288〜512万円)。学年が上がるほど高くなり、IBディプロマ課程(16〜18歳)が最も高額だ。
学費以外の費用
本体の学費に加えて、入学金(250〜750EUR)、入学保証金(1,000〜3,000EUR)、設備費(2,000〜5,000EUR)が初年度にかかる。給食プログラムは年間1,200〜2,000EUR(19〜32万円)、スクールバスは年間1,500〜2,800EUR(24〜45万円)。これらを合わせると本体学費の10〜15%が上乗せされる。
30%ルーリングと学費
オランダの30%ルーリング(外国人高技能労働者の税制優遇)の適用を受けている場合、インターナショナルスクールの学費を非課税で受け取れるケースがある。雇用主がインターナショナルスクールの学費を福利厚生として支給する場合、その費用は所得税の対象外になる。
駐在員の場合、会社が学費を全額負担するケースも多い。現地採用の場合は自己負担になるため、学校選びの基準が変わる。
日本人学校という選択肢
アムステルダム日本人学校(JAS)はアムステルフェーンにあり、日本の文部科学省の認定を受けた全日制学校だ。日本のカリキュラムに沿った授業が行われるため、将来日本に戻る予定がある家庭には安心感がある。
ただし、オランダ現地の子どもたちとの交流は限定的になる。「日本語力を維持しながら英語環境にも触れさせたい」という場合、インターナショナルスクールに通いながら日本語補習校を併用する家庭も多い。
公立校という選択肢
オランダの公立校は学費無料で、外国人の子どもも受け入れる。授業はオランダ語で行われるが、多くの学校が移民の子ども向けにオランダ語の補習クラスを用意している。
子どもの年齢が低い(4〜7歳程度)場合、1〜2年でオランダ語を習得するケースが多い。長期定住を見据えるなら、コスト面でも言語習得面でも合理的な選択肢だ。ただし、学校によって質のばらつきが大きいため、事前の情報収集は欠かせない。
学校選びのチェックポイント
入学時期は9月が一般的で、人気校は1年前から申し込みが必要になる。ウェイティングリストがある学校も珍しくない。学校見学(Open Day)は毎年1〜3月に集中するため、移住前にオンライン見学が可能かどうかを問い合わせておくのが現実的だ。
最終的には「何年オランダにいるか」「帰国後の進路」「家庭で使う言語」——この3つの変数で、最適な学校の種類はかなり絞られる。