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文化・アート

レンブラントとフェルメール——オランダ黄金時代の絵画と在住者の楽しみ方

アムステルダム国立美術館・マウリッツハイスを拠点に、レンブラント・フェルメールを中心としたオランダ黄金時代の美術を解説。在住者として絵画と向き合う視点を紹介します。

2026-04-14
美術レンブラントフェルメールアムステルダムライジクスミュージアム

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観光で来たときは入場待ちの列に並んでまで入らなかったライジクスミュージアム(Rijksmuseum)に、在住3ヶ月目に一人で行く。観光客の流れとは違う時間の中で夜間開館を使い、人のいない展示室で夜警(De Nachtwacht)と一人で向き合う——そういう体験ができるのが在住者の特権だ。

オランダ黄金時代とは

17世紀のオランダは世界貿易の中心地だった。アムステルダムはVOC(東インド会社)を通じてアジア・アフリカ・アメリカと交易し、莫大な富が集積した。その富が芸術・科学・思想の花開きを支えた。

この時代を「オランダ黄金時代(Gouden Eeuw)」という。レンブラント・フェルメール・フランス・ハルスなど、世界美術史に残る画家たちが次々と活躍した。

レンブラントという画家

レンブラント・ファン・レイン(1606〜1669)。アムステルダムで活躍し、光と影の対比(キアロスクーロ)を極めた。

代表作「夜警(De Nachtwacht)」はライジクスミュージアムに展示されている。縦3.63m×横4.37mの大作で、写真では伝わらない圧倒的な物量感がある。レンブラントの家(Rembrandthuis)もアムステルダム旧市街にあり、当時の絵画工房を再現した展示が見られる。

フェルメールという謎

ヨハネス・フェルメール(1632〜1675)。デルフトで活躍した画家で、現存する作品は37点前後とされる。「真珠の耳飾りの少女」はデン・ハーグのマウリッツハイスに展示されている。

フェルメールの作品は静けさと光の使い方が特徴的で、何が描かれているかよりも「その場の空気感」を絵にする能力が異常だ、と感じる人が多い。

美術館の使い方

ライジクスミュージアム:大人22.5EUR(2024年参考)。事前オンライン予約が基本。年パス(Museumkaart、65EUR)を購入すると1年間ほぼ全国の美術館・博物館に無料入場できる。在住者なら間違いなく元が取れる。

Museumkaartは複数回来訪が前提の在住者に非常に向いている制度だ。ライジクスミュージアムを4回行けばもとが取れる。

在住者として絵画と向き合う

観光で行く美術館は「有名作品を確認する」旅になりがちだ。在住すると「もう一度見たいから行く」が発生する。気づけばフェルメールの光の使い方を何度も確認しに行っている、そういう関係が絵画と生まれる。

17世紀の絵画が今の街と同じ場所にある——その地続き感は、アムステルダムに住む独特の文化的体験だ。

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