オランダの確定申告——Belastingdienstと日本人がやるべき手続き
オランダの確定申告(aangifte inkomstenbelasting)の基本を解説。申告が必要なケース・申告方法・日本との二重課税と租税条約の関係を紹介します。
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オランダで働き始めると、毎年春に確定申告(aangifte inkomstenbelasting)の季節がやってくる。申告期間は通常1月1日から5月1日(延長申請すれば7月まで)。慣れれば30分で終わることもあれば、複雑な状況では税理士を使う必要が出てくることもある。
申告が必要なケース
オランダでは確定申告が「推奨」または「必須」となる場合がある。主に以下のケースだ:
- 雇用所得以外の収入がある(副業・フリーランス・投資収益等)
- オランダ国外の所得がある
- 控除(aftrekposten)を申請したい
- 30%ルーリングを初年度から適用する
- 年の途中で転職または帰国している
- Belastingdienstから申告を要求する手紙が届いた
MijnBelastingdienst(マイページ)
確定申告はMijnBelastingdienst(belastingdienst.nlの個人ポータル)からオンラインで行う。DigiD(政府認証ID)が必要で、到着後早めに取得しておくと手続きがスムーズだ。
フォームはオランダ語だが、英語版の案内も増えてきている。主要な欄は雇用主が毎年送付する年次賃金明細(jaaropgaaf)の数字を転記する作業が中心になる。
日本との二重課税と租税条約
日本とオランダの間には租税条約(1970年締結・改正あり)が存在する。これにより、基本的に「居住国(オランダ)で課税」が原則となり、日本での二重課税が避けられる。
ただし以下の場合は日本との関係を別途確認する必要がある:
- 日本に不動産所得がある
- 日本の企業から給与の一部を受けている
- 日本の株式・投資信託からの収益がある
日本の住民票を抜いた後も日本の金融機関に口座を持ち続けている場合、税務上の居住国の申告が複雑になることがある。
30%ルーリングと税額への影響
30%ルーリングが適用されている場合、確定申告での申告内容が通常と異なる。ルーリングが確定申告に正しく反映されているかを確認することが重要だ。
税理士・専門家の利用
複雑な状況(複数国の所得・不動産・事業収入等)がある場合、日本語対応またはオランダ語・英語の税理士(belastingadviseur)の利用を検討する価値がある。アムステルダム周辺にはexpat向けの税務専門家が複数いる。
複雑でないケースでは、自分でオンライン申告を行うのが一般的だ。Belastingdienst自体のウェブサイトに英語での解説も増えているため、まず自分でトライしてみることが現実的な最初のステップになる。