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NZの水道水は本当に飲めるのか——水質問題の現実

「清潔な自然の国」のイメージとは裏腹に、NZでは農業由来の水質汚染が問題になっている。地方の湧き水・川・水道水の安全性と、都市部の水道水事情。

2026-06-29
水道水水質環境問題

この記事の日本円換算は、1NZD≒90円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

「NZの水道水は直接飲める」——これは多くの地域で事実だ。主要都市(オークランド・ウェリントン・クライストチャーチ)の水道水は定期的に検査され、一般的に飲料水として安全とされている。

ただし「どこでも安全」ではない。


「ジアルジア(Giardia)」という水系の寄生虫は、NZの川・湖・小川に生息している。ニュージーランドの美しい川の水をそのまま飲むと感染するリスクがある。症状は下痢・腹痛で、治療は可能だが長引くことがある。山歩きや野外活動で川の水を飲む場合は、浄水フィルター・煮沸・浄水タブレットを使うことが必要だ。

これは「清潔な山の水でも飲まないこと」という注意が、NZのアウトドアガイドで繰り返される理由だ。


農村部では井戸水・タンク水(雨水収集)を使う住宅がある。これらは地方自治体の水道網に接続されていないことが多く、定期的な水質検査と管理が住民の責任になる。農地の隣接地では農薬・硝酸塩による地下水汚染のリスクがある地域もある。

ホークスベイ州ヘイスティングスでは2016年に水道水汚染事故が起き(カンピロバクター菌)、数千人が感染する事態になった。この事故後、NZは飲料水の安全基準・検査体制の強化を進め、「飲料水規制法(2021年)」が制定された。


都市部の水道水について言えば、オークランドの水道水はクローリン(塩素)処理されており、基本的に飲料水として安全だ。ただし金属製配管が古い建物では鉛・銅の溶出が起きる可能性があり、古い物件に住む場合は念のため確認したほうがいいという専門家の見解もある。

日本人がNZに移住した場合、水道水を飲む習慣を持てる都市部は多い。ただしアウトドアや農村での「川の水をそのまま」は避け、浄水処理を徹底することが安全だ。

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