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ニュージーランドのIRD番号と税金の仕組み|取得方法・税率・確定申告を整理

ニュージーランドで働く・銀行口座を開くにはIRD番号が必要。取得手順、所得税率(10.5〜39%)、KiwiSaver、確定申告の要否を在住者向けに解説。

2026-05-24
ニュージーランドIRD税金所得税手続き

この記事の日本円換算は、1NZD≒92円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(NZD)の金額を基準にしてください。

ニュージーランドで給与を受け取るには、IRD番号(Inland Revenue Department number)が必要だ。日本のマイナンバーに相当する8〜9桁の番号で、税務・銀行・KiwiSaver(退職貯蓄制度)のすべてにこの番号が紐づく。

IRD番号がないまま就労すると、最高税率の45%で源泉徴収される。取り戻せるが、手続きが面倒だ。到着後すぐに申請するのが鉄則。

IRD番号の取得方法

申請はIRDのウェブサイト(ird.govt.nz)からオンラインで行う。必要なものは以下の通り。

  • ニュージーランドの銀行口座(口座番号が必要)
  • パスポート
  • ビザ情報(ワーキングホリデー、就労ビザ等)
  • ニュージーランドの住所

つまり、銀行口座が先に必要だ。銀行口座の開設にはパスポートとビザがあればできるので、到着後の手続きは「銀行口座 → IRD番号」の順序になる。

オンライン申請から番号の発行まで通常5〜10営業日。繁忙期(1〜2月)はさらに時間がかかることがある。

所得税率(PAYE)

ニュージーランドの所得税は累進課税。2025年度の税率は以下の通り。

課税所得(年間)税率
NZD$0〜14,000(約129万円まで)10.5%
NZD$14,001〜48,000(約442万円まで)17.5%
NZD$48,001〜70,000(約644万円まで)30%
NZD$70,001〜180,000(約1,656万円まで)33%
NZD$180,001以上39%

日本と比較して特徴的なのは、住民税がないことだ。所得税のみで、自治体への税金は別途発生しない(ただし不動産を所有する場合はrates=固定資産税に相当するものがかかる)。

PAYE(源泉徴収)の仕組み

雇用されている場合、所得税は給与から自動的に源泉徴収される(PAYE: Pay As You Earn)。雇用主がIRDに直接納付するため、通常は確定申告が不要だ。年度末(3月31日)にIRDが自動計算を行い、過不足があればmyIR(オンラインポータル)で通知される。

ただし、フリーランス・自営業の収入がある場合、海外からの所得がある場合、不動産の賃貸収入がある場合は個人での確定申告が必要になる。

KiwiSaver

KiwiSaverはニュージーランドの退職貯蓄制度。雇用開始時に自動的に加入される(オプトアウト可能)。従業員の拠出率は給与の3%、4%、6%、8%、10%から選択。雇用主が最低3%を追加拠出する。65歳から引き出し可能で、初めての住宅購入時に頭金に充てることもできる。

ワーキングホリデーや短期滞在者は、帰国時にKiwiSaverの残高を引き出すことが原則できない(例外あり)。オプトアウトは雇用開始から2〜8週間の間に手続きが必要だ。

GST(消費税)と租税条約

ニュージーランドのGST(Goods and Services Tax)は15%。食料品も例外なし。店頭価格はGST込み表示なので、レジで追加されることはない。

日本とニュージーランドの間には租税条約があり、二重課税の回避が規定されている。ニュージーランドで支払った所得税は、日本の確定申告で外国税額控除として申告できる。183日以上滞在すると税務居住者となり、全世界所得に対してニュージーランドの税金が課される。

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