NZの年金はシンプル、65歳になれば誰でも受け取れる仕組み
ニュージーランドのNZ Superannuation(公的年金)は65歳以上のNZ居住者なら誰でも受け取れます。受給額、居住要件、日本の年金との調整について解説します。
この記事の日本円換算は、1NZD≒90円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
NZの公的年金(NZ Superannuation)は、日本の年金と根本的に仕組みが違う。日本は払った保険料に応じて受け取り額が変わるが、NZ Superは払い込み実績に関係なく、65歳以上でNZに一定期間住んでいれば受け取れる定額給付だ。
NZ Superの受給条件
- 65歳以上であること
- NZの市民権または永住権保持者であること
- 10年以上NZに居住していること(うち5年以上は20歳以後)
これを満たせば、職歴や収入に関係なく受給できる。シンプルな設計だ。
受給額
2025年時点での受給額は、単身者(配偶者なし)でNet(税引き後)週NZD 540〜570程度(約48,600〜51,300円/週)が目安だとされている(MSD発表の情報を基にした推定)。夫婦二人分は合計がさらに増える。月換算で約NZD 2,400(約216,000円)程度になる計算だ。
NZの家賃水準を考えると「これだけで豊かに暮らせる」とは言えないが、KiwiSaverや個人の貯蓄と組み合わせることで生活の基盤になる。
居住要件のカウント
NZに居住した期間のカウントは、NZで合法的に居住していた期間が対象だ。ワーキングホリデーや学生ビザ期間も含まれる場合があるが、詳細はWork and Income NZで確認が必要だ。
日本の年金との関係
日本でも年金を積み立てていた場合、NZ Superと日本の年金の両方を受け取れる可能性がある。ただし、日本とニュージーランドの間に社会保障協定はない(2026年8月時点。日本年金機構が公表する協定発効済み24か国にNZは含まれていない)。つまり、二重加入の免除や年金加入期間の通算といった仕組みは使えない。
日本の年金を受け取るには、日本側で必要な受給資格期間を自力で満たしておく必要がある。NZでの居住期間を日本の加入期間に足すことはできない、ということだ。NZに長期移住する場合、日本の国民年金に任意加入を続けるかどうかも含めて、出国前に年金事務所へ相談しておくと確実だ。
受給開始の申請
NZ Superは自動的には支払われない。65歳になる前に自分でWork and Incomeに申請する必要がある。申請が遅れた場合の受給開始は遡及されないため、65歳に近づいたら忘れずに手続きを進めることが重要だ。