海外の日本人学校、年間いくらかかるのか——SG・TH・AE・AU・US比較
シンガポール・バンコク・ドバイ・シドニー・ニューヨークの日本人学校の年間費用を比較。インターナショナルスクール・現地校との費用差も整理。
「日本人学校は高い」と言われます。ただし、何と比べて高いかで話が変わります。日本の公立学校と比べれば確かに高い。でも現地のインターナショナルスクールと比べれば、むしろ安いケースが多い。
海外の日本人学校は、文部科学省が認定する在外教育施設で、日本のカリキュラムに準拠した教育を提供しています。運営は在外日本人会や学校法人が行い、授業料は学校ごとに異なります。
5カ国の日本人学校——年間費用比較
以下は各学校の公式サイトから取得した2025年度の費用です(入学金は初年度のみ)。
シンガポール日本人学校
| 費目 | 金額(SGD) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 入学金 | SGD 3,924 | 約487,000円 |
| 授業料(小学部・月額) | SGD 747 | 約92,600円 |
| 授業料(中学部・月額) | SGD 823 | 約102,100円 |
| キャンパス開発費(年額) | SGD 2,725 | 約337,900円 |
| 年間合計(小学部) | 約SGD 11,689 | 約145万円 |
(シンガポール日本人学校公式サイト、2025年度。GST込み)
スクールバスを利用する場合は別途年間SGD 2,000〜3,000程度が加算されます。
バンコク日本人学校
| 費目 | 金額(THB) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 入学金 | THB 60,000 | 約294,000円 |
| 授業料(月額) | THB 17,500 | 約85,750円 |
| 施設維持費(年額) | THB 20,000 | 約98,000円 |
| 年間合計 | 約THB 290,000 | 約142万円 |
(バンコク日本人学校公式サイト参照。2025年度の概算)
バンコク日本人学校は生徒数が約2,500人と、海外の日本人学校としては世界最大規模。規模のメリットで授業料が比較的抑えられています。
ドバイ日本人学校
| 費目 | 金額(AED) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 入学金 | AED 2,800 | 約120,000円 |
| 授業料(年額・小学部) | AED 33,600 | 約1,445,000円 |
| 出願料 | AED 500 | 約21,500円 |
| 年間合計(小学部) | 約AED 36,900 | 約159万円 |
(Dubai Japanese School公式サイト・KHDA登録情報、2025年度)
ドバイ日本人学校は大使館附属の非営利校。UAE在住の日本人家庭にとっては、インターナショナルスクール(年間AED 50,000〜150,000以上)と比較して格段に安い選択肢です。
シドニー日本人学校(シドニー日本人国際学校)
| 費目 | 金額(AUD) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 入学金 | AUD 1,500 | 約163,500円 |
| 授業料(年額) | AUD 10,000〜12,000 | 約109万〜131万円 |
| 施設費等 | AUD 1,500〜2,000 | 約164,000〜218,000円 |
| 年間合計 | 約AUD 13,000〜15,500 | 約142万〜169万円 |
(概算。学校の公式サイトで最新の費用を確認してください)
ニューヨーク日本人学校(The Japanese School of New York)
| 費目 | 金額(USD) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 入学金 | USD 2,000 | 約316,000円 |
| 授業料(年額) | USD 11,000〜14,000 | 約174万〜221万円 |
| 施設費等 | USD 1,500〜2,500 | 約237,000〜395,000円 |
| 年間合計 | 約USD 14,500〜18,500 | 約229万〜292万円 |
(概算。学校により年度ごとに変動するため公式サイトで確認を推奨)
5カ国まとめ——年間費用の比較
| 都市 | 年間費用(概算) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| シンガポール | SGD 11,700 | 約145万円 |
| バンコク | THB 290,000 | 約142万円 |
| ドバイ | AED 36,900 | 約159万円 |
| シドニー | AUD 13,000〜15,500 | 約142万〜169万円 |
| ニューヨーク | USD 14,500〜18,500 | 約229万〜292万円 |
ニューヨークが突出して高く、シンガポール・バンコク・シドニーは140万〜170万円の範囲に収まっています。ドバイはやや高め。
インターナショナルスクールとの比較
日本人学校の費用感を理解するには、同じ都市のインターナショナルスクールと比較するのが有効です。
| 都市 | 日本人学校(年間) | インター校(年間・概算) |
|---|---|---|
| シンガポール | 約145万円 | 300万〜600万円 |
| バンコク | 約142万円 | 100万〜500万円 |
| ドバイ | 約159万円 | 200万〜600万円 |
| シドニー | 約142万〜169万円 | 250万〜450万円 |
| ニューヨーク | 約229万〜292万円 | 400万〜800万円 |
シンガポールの場合、インターナショナルスクールの年間授業料はSGD 25,000〜50,000(約310万〜620万円)。日本人学校はその3分の1〜半分の水準です。
現地校という選択肢
現地の公立校に通う場合、費用は大幅に下がります。
- シンガポール: 外国人はSGD 750/月(約93,000円)。年間約112万円。ただし入学枠が限られ、シンガポール市民・PR優先
- バンコク: タイの公立校は外国人も入学可能だが、授業はタイ語。費用はほぼ無料
- オーストラリア: 公立校は州による。NSW州は外国人の子女の場合、年間AUD 5,000〜12,000程度
現地校は費用面で魅力的ですが、言語の壁が最大の課題です。小学校低学年で渡航した場合は現地語の習得が比較的スムーズですが、高学年以降では学力の維持と語学学習の両立が難しくなります。
費用以外の判断材料
学校選びは費用だけでは決められません。
- 帰国時の受験: 日本人学校を卒業していれば、日本の中学・高校への進学がスムーズ。インター校や現地校からの帰国は、帰国子女枠の活用が前提になる
- 将来の進路: 日本の大学に進むなら日本人学校、海外の大学に進む可能性があるならインター校
- 駐在期間: 2〜3年の駐在なら日本人学校のほうが帰国後の適応が楽。長期定住ならインター校や現地校の選択肢も出てくる
- 会社の補助: 駐在員は教育費の全額または一部を会社が負担するケースが多い。補助の上限によって選べる学校が変わる
年間140万〜290万円という費用は、日本の公立学校の感覚からすると大きな金額です。ただし、海外のインターナショナルスクールと比べれば、日本人学校は「日本のカリキュラムを維持しながらコストを抑える」選択肢として機能しています。