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フィリピンの退職ビザSRRV改定——条件変更と申請の実態

2025年9月に大幅改定されたフィリピン退職ビザSRRV。年齢引き下げ・預託金変更・Smile廃止など、最新の申請条件と注意点を整理します。

2026-05-01
SRRV退職ビザ移住

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「50歳以上の退職者向けビザ」として知られてきたSRRV(Special Resident Retiree's Visa)が、2025年9月1日に大幅改定された。最大の変更点は、申請可能年齢が50歳から40歳に引き下げられたこと。同時に、人気のあったSRRV SmileとSRRV Human Touchカテゴリが廃止された。

現在申請できるのは2種類だけ

改定後に残ったのはSRRV ClassicSRRV Courtesyの2カテゴリのみ。

カテゴリ対象預託金(年金あり)預託金(年金なし)
SRRV Classic(40〜49歳)外国人US$25,000US$50,000
SRRV Classic(50歳以上)外国人US$10,000US$20,000
SRRV Courtesy元フィリピン国籍者US$1,500(50歳以上)/ US$3,000(40〜49歳)

年金条件を満たすには、単身でUS$800/月、夫婦でUS$1,000/月以上の終身年金を証明する必要がある。

申請費用の値上げ

申請料は主申請者US$1,400からUS$1,500に引き上げられた。帯同家族は1名あたりUS$300で据え置き。Courtesyカテゴリで扶養家族が3名以上の場合、3人目以降は1名につきUS$15,000の追加預託金が必要になった。

新たに加わった要件

改定で追加された書類要件がいくつかある。

  • BI(入国管理局)クリアランス証明書の取得が必須に
  • 特定の国籍の申請者には、個人記録の真正性を証明する追加書類が求められる
  • POGO(フィリピン・オフショア・ゲーミング・オペレーター)関係者は申請不可。取得後に関与が判明した場合、ビザは即時取り消し

SRRV Smile廃止の影響

旧SRRV Smileは預託金US$20,000(50歳以上)で、その預託金をフィリピン国内のコンドミニアム購入に充当できた。不動産投資と永住権を同時に手に入れられる仕組みとして日本人にも人気があった。

廃止後のSRRV Classicでは、預託金は指定銀行口座への預け入れのみ。不動産購入への転用は原則できなくなった。「コンドミニアムを買ってビザも取る」というパッケージが成立しなくなったのは、フィリピン移住を検討していた層にとって大きな変化と言える。

実際の申請プロセス

書類上の手続きはPRA(Philippine Retirement Authority)を通じて行う。流れは以下のとおり。

  1. PRAへのオンライン事前申請
  2. 必要書類の準備(パスポート、無犯罪証明書、健康診断書、BIクリアランス等)
  3. 預託金の送金(PRA指定の認定銀行へ)
  4. PRAでの面談・ビザ発行

処理期間は書類に不備がなければ2〜4週間が目安。ただし、BIクリアランスの取得に数週間かかるケースがあり、トータルでは1〜2ヶ月を見ておくのが現実的。

年会費と維持コスト

SRRVは取得後も年会費US$360が毎年発生する。PRAのIDカード更新もあり、ビザの維持には継続的なコストがかかる。

預託金は滞在中は引き出せず、ビザを返上する際に返還される。ただし、返還手続きに数ヶ月かかるという報告もある。

40歳への引き下げをどう見るか

年齢要件の緩和は、フィリピン政府が外国人居住者からの外貨流入を積極的に求めている表れとも読める。一方で、預託金の引き上げとSmile廃止は、「安い預託金で不動産投資」というルートを閉じた。間口を広げつつ、ハードルは上げた——という見方もできる。

40代で海外移住を考える日本人にとって、選択肢が増えたのは事実。ただし、US$50,000(約750万円)の預託金を数年間凍結できるかどうかは、資金計画をしっかり立ててから判断する必要がある。

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