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アレンテージョの「空っぽ」な美しさ:過疎化が進む内陸に移住する人たちの理由

ポルトガル内陸部アレンテージョは人口が減り続けている。一方でその「遅さ」「広さ」「静けさ」を求めてリスボンを離れた外国人が移り住む逆転現象が起きている。

2026-06-13
アレンテージョ移住農村生活スタイルポルトガル

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ポルトガルの面積の約3分の1を占めるアレンテージョ州は、人口密度が欧州最低水準に近い地域のひとつだ(推定)。コルク樫の林・オリーブ畑・ひまわり畑が地平線まで続き、石でできた白壁の村が点在する。

この「空っぽな」風景に惹かれてリスボンから移住する人がいる。外国人も含めて。

アレンテージョの人口流出

20世紀後半のポルトガルの工業化・都市化の波でアレンテージョは若者を流出させた。農業の機械化で労働力需要が減り、より賃金が高い都市や欧州の製造業に人が移っていった。

残った高齢者と、帰ってこない若者——スペインの内陸部や日本の地方に似た構造がある。村の学校が閉まり、バルが閉まり、教会のミサだけが続く。

逆移住の動き

コロナ禍以降、リスボンの家賃高騰と都市の混雑に疲れた人々が「もっと広い場所」を求めてアレンテージョを選ぶ事例が出てきた。

典型的なパターン:

  • リモートワーカーが古い石造りの家(キンタ)を購入・リノベーションして農園付き住宅に
  • オリーブオイルやワインの小規模生産をしながらリモートで収入を確保
  • オランダ・ドイツ・英国から移住した外国人が「欧州の田舎」として選択

生活コストのメリット

エヴォラ(アレンテージョの主要都市)の家賃はリスボンの半額以下が期待できる(推定)。食料品は地産の野菜・肉・ワインが安く、「農家直売のコミュニケーション」がある。

車は必須だ。公共交通がほぼなく、日常の買い物にも車が前提になる。

静けさの代償

人が少ないということは、外国人コミュニティも少ない。英語が通じる環境も少ない。孤立感を感じる可能性がある。

医療の選択肢が限られる点も実際的な課題だ。専門医への受診はエヴォラかリスボンまで移動が必要になることがある。

どんな人に向くか

「都市の刺激より自然と沈黙を選ぶ」「ポルトガル語を真剣に学ぶ覚悟がある」「地域コミュニティに溶け込む意欲がある」——この三つが揃う人がアレンテージョで続けられる傾向がある。

週末だけ訪れてみると、アレンテージョが「住みたい場所」か「休みに来る場所」かが自分の中で見えてくる。

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