ポルトガルの銀行口座とMB WAY——キャッシュレス社会の実態
ポルトガルで銀行口座を開設する手順と主要銀行の特徴を解説。MB WAYの仕組み・ATMの使い方・外国人が口座を作る際の現実的なアドバイスまで在住者向けに整理。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
ポルトガルは現金もまだ使われているが、日常のほとんどの支払いがカードまたは「MB WAY」というモバイル決済で完結する。レストランの割り勘、家賃の支払い、公共料金の精算——全てMB WAYひとつで動いている人も珍しくない。
まず口座を開いて、MB WAYに繋げる。これがポルトガル金融生活の出発点だ。
主要銀行の特徴
Millennium BCP(ミレニアムBCP)
ポルトガル最大手の民間銀行。支店数・ATM数が最多で、デジタルバンキングの充実度も高い。外国人口座開設の実績も多く、英語対応スタッフがいる支店も多い。
Santander Portugal
スペイン系の大手。ポルトガル全土に展開しており、欧州内での送金がスムーズ。オンラインバンキングのUIが使いやすい。
Caixa Geral de Depósitos(CGD)
政府系銀行。公的機関への支払い・補助金受け取りなど、行政関連の取引に強い。
Novobanco
中規模だがデジタルバンキングが進んでいる。
外国人の口座開設
ポルトガルで銀行口座を開くには以下が必要だ。
- NIF(税番号): 口座開設前にNIFを取得しておく必要がある(フィナンサス税務局またはCISOC(市民窓口)で即日取得可能)
- パスポート: 有効な原本
- 在留許可証またはビザ: 長期滞在の証明
- 住所証明: NZと同様、最初は難しいが、ホテルの住所・友人宅を使う方法がある
一部の銀行では、在留許可前の「長期滞在ビザ(D7等)」段階でも口座開設できるが、対応は銀行・支店によって異なる。申請前に電話確認するか、英語対応の支店を選ぶとスムーズだ。
MB WAY(エンベウェイ)の使い方
MB WAYはポルトガル独自のモバイル決済システムで、銀行口座と紐付けたスマホアプリで送金・受金・カード決済ができる。
友人への送金、レストランでの支払い、オンラインショッピング——ほぼ全てに対応している。特に個人間の少額送金はMB WAYが事実上の標準だ。
使い始めるには、自分の銀行のMB WAYへの対応確認と、アプリのダウンロード・銀行口座との連携設定が必要だ。
Wiseの活用
日本からポルトガルへの送金、またはポルトガルから日本への送金には、WiseやRevolutが低コストで使いやすい。ポルトガルの銀行経由の国際送金より手数料が安いケースが多い。
Revolut(レボリュート)はEU圏での口座として使いやすく、月額手数料無料プランで基本的なニーズをカバーできる。ポルトガル在住の外国人の中ではメインの銀行口座より先にRevolutを作る人も多い。
NIF取得は最初の一手
ポルトガル生活で全てのベースになるのがNIF(Número de Identificação Fiscal)だ。銀行・携帯電話・賃貸・医療・税金——あらゆる手続きにNIFが必要になる。到着後できるだけ早く、フィナンサス(Finanças)または市民窓口(Espaço Cidadão)でNIFを取得することが、全ての手続きを動かす最初の一手だ。