ポルトガルD7ビザ申請ガイド——受動収入・フリーランスで移住する方法
ポルトガルのD7ビザ(受動収入ビザ)の申請条件・必要書類・申請手順を解説。フリーランス・投資収益・年金生活者がD7ビザを使ってポルトガルに移住するための実務情報。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
ゴールデンビザの新規申請が大幅に制限された現在、ポルトガル移住の主軸はD7ビザに移ってきた。フリーランス収入・投資収益・年金・不動産家賃収入など、ポルトガル国外からの安定収入があれば申請できる。「働かなくていい」ビザではなく「ポルトガル国内で雇用を必要としない収入がある」ビザだ。
D7ビザの基本条件
最も重要な条件は「安定した収入の証明」だ。
ポルトガル政府(AIMA: Agência para a Integração, Migrações e Asilo)が設定している最低収入基準は、ポルトガルの最低賃金を参考にしている。2025年時点の目安として、申請者本人で月額EUR 820以上、同伴する配偶者・パートナーで+50%、扶養する子ども1人につき+30%の収入証明が求められる(基準は変更される可能性があるため申請前に最新情報を確認すること)。
対象となる収入の種類:
- フリーランス・自営業の収入
- 海外投資の配当・利息
- 不動産からの家賃収入
- 年金・退職金
- ロイヤリティ収入
必要書類
申請に必要な主な書類:
- 有効なパスポート(申請時点で残存期間が十分なもの)
- 収入証明: 銀行残高証明・確定申告書・投資口座明細等
- 住居証明: ポルトガルの賃貸契約書または不動産購入証明
- 犯罪経歴証明書: 日本の警察庁から取得する「犯罪経歴証明書」
- 健康保険: 有効な旅行・滞在保険(もしくは民間医療保険)
- 住民票(公証済み)
申請の手順
- 書類準備: 上記書類を揃え、必要なものにはポルトガル語翻訳(公証済み)を付ける
- ポルトガル領事館または大使館に申請: 日本在住の場合は東京のポルトガル大使館またはポルトガル総領事館(大阪)
- 長期ビザ(D7)の取得: 査証期間は通常4ヶ月
- ポルトガル到着後、AIMA(旧SEF)で在留許可申請: 到着後3ヶ月以内が目安
- 在留許可証発行: 2年間の在留許可(更新可能)
注意点と現実
在留許可の予約は2023年以降、AIMAの管轄になった。予約システムが混雑しており、数週間〜数ヶ月待ちになるケースがある。到着後すぐに予約を入れることが重要だ。
書類の不備・翻訳の問題・収入証明の形式が合わないなど、窓口でのやり直しも起きる。費用はかかるが、ポルトガルの移民専門弁護士(Advogado)またはビザエージェントを使うことで手続きがスムーズになる。
D7ビザはNHR廃止後も有効な移住ルートだが、税務については事前に専門家への相談が実質的に必須だ。