ゴールデンビザ廃止後のポルトガル不動産:在住者に残った影響
ポルトガルは住宅難を理由にゴールデンビザの不動産投資要件を2023年に廃止した。廃止後の不動産市場への影響と、在住外国人の住居探しに何が変わったかを解説する。
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「ゴールデンビザが廃止されたから、ポルトガルの家賃が下がるはずだ」と期待した在住者は多かった。現実はそれほど単純ではなかった。
ゴールデンビザとは
ポルトガルのゴールデンビザ(ARI: Autorização de Residência para Atividade de Investimento)は、一定額以上の不動産投資(または他の投資)を行った非EU市民に居住許可を与えるプログラムだった。中国・ブラジル・米国・中東からの投資家が多く参加し、リスボン・ポルトの不動産市場への資金流入を促した。
2023年の廃止
ポルトガル政府は2023年に住宅価格高騰対策の一環として、ゴールデンビザの不動産投資要件を廃止した(他の投資カテゴリは継続)。これにより新規の不動産ゴールデンビザ取得は不可能になった。
廃止後の影響
廃止直後は投資家の一部が申し込みを急ぐ動きがあり、短期的に不動産取引が増えた。廃止後の中長期的な効果については、リスボン中心部の家賃はほぼ横ばいか微増が続いているという報告が多い(推定)。
需要の根本にあるデジタルノマド・外国人移住者の流入は続いているため、ゴールデンビザ廃止単体で家賃が大幅に下がる効果は限定的という見方が多い。
在住者への実質的な影響
賃貸市場への影響は限定的だった一方、不動産購入を検討していた外国人投資家の選択肢は変化した。ポルトガルへの移住・在住を「不動産投資と組み合わせたビザ取得」で考えていた層への影響は大きい。
現在、非EU市民がポルトガルに移住するための主な合法的ルートはD7・D8・スタートアップビザ・家族再合体等が中心だ。
ポルトガルの住宅問題は複合的な原因を持ち、単一の政策変更では解決しない。在住者として「住みたい場所を早めに確保する」実用的な行動が、現実的な対応だ。