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ポルトガルの電気・ガス・水道——契約から節約まで、ライフラインの現実

ポルトガルで住居が決まった後に必要な電気・ガス・水道・インターネットの契約手順、料金の目安、そしてエネルギーコスト節約のコツを解説します。

2026-05-17
光熱費電気ガスインターネットポルトガル

この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。

ポルトガルで部屋が見つかった。賃貸契約も結んだ。次に直面するのが光熱費とインターネットの契約だ。日本と比べると手続き自体はシンプルだが、料金体系と節約のポイントは事前に知っておくと助かる。

電気——自由化された市場で選ぶ

ポルトガルの電力市場は自由化されており、複数の電力会社から選べる。主要な事業者はEDP、Galp Energia、Endesa、Goldenergy、Iberdrola(Repsol経由)など。

契約には以下の情報が必要だ。

  • NIF番号(納税者番号)
  • 住所とCPE番号(メーターの識別番号。前の入居者の契約書や大家に確認)
  • パスポート

料金の構造は「基本料金(potência contratada)+ 従量料金(kWh単価)」。契約電力(potência)を選ぶ必要があり、一般家庭なら3.45kVAまたは6.9kVAが多い。電力を多く使う家電(電気オーブン、エアコン等)がある場合は6.9kVAが安全だ。

月額の電気代は1人暮らしで€30〜€60(約4,800〜9,600円)、2人世帯で€50〜€100(約8,000〜16,000円)程度が目安。ただし冬場にエアコンや電気ヒーターを多用すると跳ね上がる。

ガス——ボンベか配管か

ポルトガルでは都市ガス(gás natural)が通っている地域と、プロパンガスのボンベ(botija de gás)を使う地域がある。リスボンやポルトの新しいアパートは都市ガスが多いが、古い建物や地方ではボンベが一般的だ。

ボンベは近所のガス販売店やスーパーで交換できる。1本(13kg)で€25〜€35程度。料理だけなら1〜2ヶ月は持つ。

都市ガスの場合は電気と同じ会社でまとめ契約(dual energy)にすると割引が効くことがある。

水道——自治体運営

水道は自治体が管理しているため、契約先は住んでいる市(câmara municipal)によって決まる。リスボンならEPAL、ポルトならÁguas do Portoだ。

料金は使用量に応じた累進制で、1人暮らしの月額は€10〜€25(約1,600〜4,000円)程度。ゴミ収集料が水道料金に含まれていることが多い。

インターネット——光ファイバーが安い

ポルトガルのインターネット環境は、光ファイバー(fibra)の普及率が高く、速度も安定している。主要プロバイダはMEO、NOS、Vodafone。

光ファイバー(100〜500Mbps)の月額は€30〜€45(約4,800〜7,200円)程度。テレビと固定電話のセット契約が一般的だが、インターネット単体のプランもある。

契約期間の縛り(fidelização)に注意が必要だ。多くのプランが24ヶ月契約で、途中解約すると違約金がかかる。短期滞在の場合は縛りなしのプランやモバイルルーターを検討した方がいい。

節約のポイント

時間帯別料金(bi-horário): 電気の契約を時間帯別にすると、夜間・週末の単価が安くなる。洗濯機や食洗機を夜に回す習慣がある人は切り替える価値がある。

エネルギー比較サイト: ERSE(エネルギー規制当局)が運営するSimulador de Preços de Energiaで電力会社の料金を比較できる。年に一度見直すだけで€100以上の節約になることもある。

断熱対策: ポルトガルの古い建物は断熱性能が低い。冬場はカーテンの厚みを増やす、隙間テープでドアの下を塞ぐといった対策で暖房費を抑えられる。

請求書と支払い

請求書(fatura)はポルトガル語のみ。Consumo(使用量)、IVA(付加価値税)が主な項目だ。口座引き落とし(débito direto)に設定しておくと支払い忘れのリスクがなくなる。MB WAY(ポルトガルのモバイル決済)での支払いに対応している事業者も増えている。

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