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シンガポールの育休・保育政策——共働きを「前提」に設計された制度の実態

シンガポールの育休・保育支援は充実している面と、外国人には適用されない部分が混在する。両親それぞれの育休日数、保育補助金の仕組み、外国人家庭との差を整理する。

2026-07-21
育休保育子育て制度シンガポール

この記事の日本円換算は、1SGD≒115円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

シンガポールの少子化は深刻だ。合計特殊出生率は1.0前後(推定・年度により変動)で、政府は様々な少子化対策を打ち出している。育休制度の整備もその一つだが、「子を持つ外国人」に適用されるかどうかは別の話になる。

シンガポール市民の子どもを持つ場合

シンガポール市民の子どもを出産した場合、母親に対しては16週間の有給育休(出産給付金付き)が適用される。雇用主が最初の8週分を負担し、次の8週分は政府が補助する仕組みだ。

父親には最大4週間の有給育休が与えられる(2024年時点での最新政策は随時更新されるため確認を推奨)。父親の育休取得を義務化する方向での政策拡充が続いている。

これは対象となる子どもがシンガポール市民であることが条件だ。両親がPRや外国人であっても、子どもが市民として登録されていれば一部が適用される。

PRまたは外国人の場合

PRの子どもを持つ場合は、市民の場合より支援が薄くなる。育休の日数は同等でも、政府補助の上限が低いケースがある。

外国人(EP・Sパスホルダー)の子どもを持つ場合は、育休は雇用主との契約に基づき付与されるが、政府の補助金制度の対象外になることが多い。特に保育補助金(Child Care Subsidy)はシンガポール市民の子どもを持つ家庭が優先される。

保育費の実態

シンガポールの保育費(0〜6歳)は、民間施設でSGD 1,000〜2,500/月程度(推定)が相場とされる。補助金なしだと高コストで、これが共働きしても「保育費で給与が消える」という状況を生みやすい。

市民の子どもを持つ家庭には政府からの月額補助が入るため、実質的な自己負担は大きく減る。外国人家庭にはこの補助がなく、フルコストになる。

外国人家庭の選択肢

外国人が多いシンガポールでは、インターナショナルスクールや外国人向けのプレスクールが充実しており、英語・日本語・中国語など言語別の選択肢がある。ただし費用は高い。

日本人コミュニティでは、日本語環境を重視して日本人向けの保育施設を選ぶ家庭も多い。

「シンガポールの手厚い子育て支援」は主に市民向けに設計されており、在住外国人家庭は費用面では独力でカバーする必要がある部分が多い。この点を移住前に把握しておくと、家族帯同の費用設計が現実的になる。

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