ビザ・在留資格
シンガポールのPR(永住権)申請——審査基準・タイミング・取得後の変化
シンガポールのPermanent Residency(永住権)の申請要件・審査の実態・CPF義務・ABSD税率変化・日本パスポートとの関係を解説。取るべきか否かの判断材料も。
2026-04-12
PR永住権Permanent Residencyシンガポールビザ移住
この記事の日本円換算は、1SGD≒115円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(SGD)の金額を基準にしてください。
シンガポールのPR申請は「申請すれば取れる」ものではない。
MOM(人力部)が審査を行い、明確な採点基準は非公開だ。勤続年数・年収・学歴・雇用形態・シンガポールへの「貢献」を総合的に判断する。承認率のデータは公式に出ていないが、ここ数年は審査が厳しくなっている印象を多くの申請者が持っている。
申請資格の基本
PRを申請できる主なカテゴリ:
| カテゴリ | 要件 |
|---|---|
| EP/S Pass保持者 | 就労ビザ保持者(一般的な申請ルート) |
| シンガポール市民の配偶者・子ども | 家族統合ルート |
| PRの配偶者・子ども | 家族統合ルート |
| 投資家(GIP) | 最低SGD 2,500,000以上の投資(Global Investor Program) |
| 長期滞在ビザ保持者 | 一定要件を満たす場合 |
日本人が最も一般的に申請するのは、EP保持者としての申請だ。
審査で見られると言われる要因
MOMは審査基準を公開していないが、経験的に重要とされる要素:
- 在住年数:2〜3年以上の在住が一般的な目安とされることが多い
- 年収:高いほど有利。EP保有者の場合、月SGD 5,000以上が最低ラインとされることが多いが、実際にはより高い収入での申請者が通りやすいとされる
- 学歴:大卒以上が有利とされる
- 雇用形態:大企業・MNCの正社員は自営業より有利とされることが多い
- 家族状況:シンガポール人と結婚・子どもがいると有利
- 税務貢献:長期にわたる納税履歴
PR取得後に変わること
メリット:
- 再入国許可証(REP)を更新し続ければ在住継続が安定する
- シンガポール市民との差が縮まる(公立病院の補助率向上、一部の市民向けサービス利用可など)
- HDB(公団住宅)の購入資格ができる
- CPFへの加入(老後積立・住宅購入に使える)
デメリット:
- CPF強制積立が始まる:給与の20%が天引きされ、手取りが減る
- ABSD(追加印紙税)が変わる:不動産購入時の税率が外国人よりは安くなるが、市民よりは高い(2023年以降は2件目からPRも35%)
- 男性の場合は息子の兵役義務:PRの息子はシンガポールの国家兵役(NS)の対象になる可能性がある(シンガポールで生まれた場合)
日本パスポートとの関係
シンガポールはPRを取得しても市民権取得を要求しない(PR≠市民権)。日本国籍を維持したままPRとして在住し続けることができる。
シンガポール市民権を取得する場合は日本国籍を放棄する必要があるため、市民権取得を選ぶ日本人はかなり少数だ。
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