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シンガポールへのペット持ち込み——検疫・費用・制限

シンガポールに犬・猫を連れて行くには事前申請・検疫・マイクロチップが必要。手続きの流れ、費用の目安、渡航前に準備すべきことを在住者向けに解説。

2026-04-25
ペット検疫引っ越し

この記事の日本円換算は、1SGD≒115円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(SGD)の金額を基準にしてください。

シンガポールに犬を連れて行こうとすると、思った以上の壁がある。

品種制限、事前申請、マイクロチップ登録、狂犬病ワクチン、輸出国の公的証明書——手順を一つでも踏み間違えると、到着後に隔離施設に入れられるか、最悪の場合は入国を拒否される。

ペットを連れて赴任・移住する予定があるなら、遅くとも渡航の3〜4か月前から手続きを始めるべきだ。

基本的な制度と管轄

ペットの輸入はシンガポール食品庁(SFA: Singapore Food Agency)が管轄する。犬・猫の輸入にはSFAへの事前申請と許可取得が必要になる。

犬の持ち込み——品種制限に注意

持ち込み禁止・制限品種

シンガポールには「禁止品種」と「制限品種」がある。

禁止品種の例: ピットブル・テリア、ジャパニーズ・トサ、フィラ・ブラジレイロ等のいわゆる危険犬種は輸入不可。

制限品種(飼育可能だが許可が必要): アキタ、シベリアン・ハスキー、ロットワイラー、ドーベルマン等が含まれる。

日本でよく飼われている柴犬・ゴールデン・トイプードル等は制限品種には含まれていないが、念のためSFAの最新リストで確認することを勧める。

日本からの主な手続き

  1. マイクロチップ埋め込み(ISO規格15桁)
  2. 狂犬病ワクチン接種(マイクロチップ埋め込み後に接種)
  3. 狂犬病中和抗体検査(RNATT)(農林水産省指定検査機関で実施)
  4. 輸出検査・輸出証明書取得(動物検疫所)
  5. SFAへの輸入許可申請
  6. 到着時の検疫検査

抗体検査の結果が基準値を満たしてから渡航まで、最低でも180日の待機期間が必要なケースもある(日本はRNATT実施国だが、待機期間の要否はSFAの最新規則で要確認)。

猫の持ち込み

猫も犬と同様にSFAの許可が必要だ。品種制限は犬ほど厳しくないが、手続きの基本的な流れはほぼ同じ。

マイクロチップ、ワクチン接種記録、輸出証明書の取得が求められる。

住居の制限——HDBでは飼えない

シンガポールの公共住宅(HDB)では犬の飼育に厳しい制限がある。HDBで飼育が認められているのは認定小型犬種のみで、リストに載っていない犬種は飼えない。

猫はHDB全戸で飼育禁止(2024年2月に一部緩和の試験運用が開始されたが、まだ限定的)。

コンドミニアムや一戸建てはペット飼育の自由度が高いが、管理規約によって異なる。入居前にペット可否を必ず確認することが必要だ。

費用の目安

項目費用目安
抗体検査(日本)3〜5万円程度
動物検疫所での手続き数千円〜1万円程度
シンガポール到着時の検疫・手数料SGD 200〜400程度
ペット輸送(航空会社手荷物)航空会社・体重による
動物病院での事前ケア・ワクチン費用1〜3万円程度

費用は変動するため、申請時点での公式料金を必ず確認してほしい。

手続きの現実

「犬を連れてシンガポールに行った」という経験者の話を聞くと、ほぼ全員が「思ったより大変だった」と言う。特に抗体検査のタイミングを間違えると、渡航そのものが延期になる。

ペットを連れていく選択をするなら、手続きを専門に扱う動物輸送業者に依頼するのが現実的だ。費用はかかるが、書類の不備による足止めリスクを大幅に下げられる。

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