バンコクの渋滞と格闘する方法——BTSとMRTとバイクタクシーの使い分け
バンコクの交通渋滞は世界最悪レベルとされる。BTSスカイトレイン、MRT地下鉄、バイクタクシー、Grab、ボートの使い分けと、時間帯別の賢い移動戦略を解説します。
この記事の日本円換算は、1THB≒4.3円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
バンコクの平日夕方、スクンビット通りをタクシーで移動しようとしてはいけない。
1kmを1時間かけて進む、という経験を一度すると、「地上の交通はラッシュ時には機能しない」という現実を体で理解する。
では、どうすればいいのか。
高架鉄道(BTS)と地下鉄(MRT)
バンコクの公共交通の中心は、BTS(スカイトレイン)とMRT(地下鉄)だ。
BTSはスクンビット線とシーロム線の2路線で、バンコク中心部の主要エリアをカバーする。MRTは地下を走り、BTSと交差するポイントが乗り換え駅になっている。
料金は距離制で、1回16〜60THB程度(推定。路線・距離による)。ICカード(ラビットカード)チャージで割引が受けられる。
ラッシュ時でも渋滞に影響されないため、BTSが使えるルートなら積極的に使う。
バイクタクシーという存在
バンコクの路地(ソイ)の奥や、BTS駅から目的地への「最後の1km」に活躍するのがバイクタクシーだ。
オレンジ色のベストを着たドライバーが、ソイの入り口や大通り沿いで待機している。料金は20〜50THB程度(推定。距離・交渉による)で、短距離の移動を素早く片付けられる。
ヘルメットは必ず着用(ドライバーが持ってくる)。荷物が少ない、短距離、急いでいる——そういう状況に向いている。
Grab(配車アプリ)の使い方
Grabはバンコクで最も普及している配車アプリだ。バイク(GrabBike)、乗用車(GrabCar)の両方に対応している。
アプリで料金が事前確定するため、メータータクシーのように「渋滞で高くなる」という心配がない。ただし渋滞時間帯はサージプライシングが発生することがある。
タクシーより割高になることもあるが、「英語で目的地を説明する手間がない」「料金が明確」「評価制度で安心」という理由でGrabを選ぶ外国人は多い。
ボートという選択肢
チャオプラヤ川とその支流(フロン)を走る水上バスは、観光客にはあまり知られていないが、使える交通手段だ。
エクスプレスボートはシーロム〜カオサン方向を快速で結ぶ。交通渋滞とは無縁で、川の風を受けながら移動できる。料金も安い(1回14〜40THB、推定)。
ただし乗り場が分かりにくく、時刻表の解読が初見では難しい。慣れた人間には有効な選択肢だが、初心者は下調べが必要だ。
移動に時間バッファを持つ
バンコクで最も大事な移動の原則は、「余裕を持って出発する」だ。
BTSでも乗り換えに迷うことがある。タクシーが捕まらないことがある。雨でGrabの需要が急増することがある。
「30分の余裕」では足りないことがある。特に空港移動・ビジネスアポイント前は、2時間前行動が基本という感覚でいると、バンコクの交通には振り回されにくい。