タイのコンドミニアム購入——フリーホールドとリースホールドの違いと外国人規制
タイで外国人がコンドを購入する際に必ず直面する「フリーホールド vs リースホールド」の違いと、外国人枠49%規制の実態を解説します。
この記事の日本円換算は、1THB≒4.3円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(THB)の金額を基準にしてください。
「タイで外国人がコンドを買える」という話は本当ですが、「フリーホールドで買える」場合と「リースホールドになる」場合があります。この違いを理解せずに契約すると、後で想定と違う所有形態になることがあります。
外国人がコンドを購入できる条件
タイのコンドミニアム法(Condominium Act)では、外国人はコンドミニアムの区分所有権(フリーホールド)を取得できます。ただし条件があります。
外国人枠49%ルール: 一棟のコンドミニアムにおいて、外国人が所有できる総床面積は全体の49%以下でなければなりません。この枠を「Foreign Quota(外国人枠)」と呼びます。
人気エリア・人気物件では外国人枠がすでに満杯のケースがあります。その場合、外国人は法的に区分所有権(フリーホールド)でその物件を購入できません。
フリーホールドとは
フリーホールド(Freehold)は、文字通り「永続所有権」です。土地とは異なり、コンドミニアムの区分所有権は外国人名義で登記できます。売却・相続・贈与が可能で、所有期間に制限はありません。
外国人枠49%以内の物件であれば、フリーホールドでの購入が可能です。タイランド証券取引所(SEC)上場デベロッパーの物件など、管理がしっかりしているプロジェクトでは外国人枠の残数を公開しているケースもあります。
リースホールドとは
リースホールド(Leasehold)は「長期借地権」です。通常30年、最大でも30+30+30年(合計90年)の契約で土地・建物を借りる形態です。
外国人枠49%が満杯の物件を外国人が取得しようとする場合、リースホールドが現実的な選択肢になります。ただし注意点があります。
- 30年後の更新保証はない: 更新は法的に約束されていない。更新できるかどうかはオーナー(デベロッパーや個人)との合意次第
- 売却時の評価が下がる: 残存期間が短くなると買い手が付きにくくなる
- 相続リスク: タイの法律では、リースホールド契約は賃借人の死亡で原則終了します(契約書に明記されている場合を除く)
購入資金の送金条件
フリーホールドで購入する場合、購入資金は海外から外貨送金する必要があります。具体的には、タイの銀行で「Foreign Exchange Transaction Form(FET)」を取得できる金額、つまり海外からUSD・JPY等で送金し、タイバーツに換えた記録が必要です。
国内のバーツ口座からの支払いだけでは外国人枠でのフリーホールド取得ができない場合があるため、購入前に銀行・弁護士への確認が必要です。
どちらを選ぶか
3〜5年で売却・引き上げを想定しているなら、フリーホールドの物件を選ぶのが基本です。外国人枠が残っているか、資金送金の準備ができているかを事前に確認します。
長期在住で賃貸の代わりとして割り切るなら、リースホールドも現実的な選択肢です。ただし30年後の更新リスクを理解した上で判断する必要があります。
タイでの不動産購入は日本と異なる法的枠組みが複数絡みます。日本語対応のタイ人弁護士や不動産コンサルタントに事前相談する選択肢は、特に初めての購入であれば検討に値します。