タイ料理のアレルギー・宗教食制限——日本人が知っておくべき食の地雷と回避策
タイ料理は美味しいが、ナッツ・シーフード・グルテン・豚肉などの制限がある人には注意が必要な要素が多い。ハラール対応・菜食・アレルギー対応の現実と実用的な注文の仕方を解説する。
この記事の日本円換算は、1THB≒4.3円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
「エビアレルギーなんです」とタイの屋台で告げるとき、相手が完全に理解しているかどうかはわからない。
タイ語で「แพ้กุ้ง(ペーグン)」と言えば通じやすいが、「少し入っているけど大丈夫だろう」と判断されることもある。食物アレルギーへの意識は日本・欧米に比べると低い場面が多く、注意が必要だ。
ナッツアレルギー
タイ料理にはピーナッツが頻繁に登場する。パッタイのトッピング、サテーのピーナッツソース、一部のカレー、ヤムウンセン(春雨サラダ)——「いつの間にか入っていた」というケースが起きやすい。
重篤なナッツアレルギーを持つ人は、「ไม่ใส่ถั่ว(マイサイトゥア)」(ナッツを入れないで)を覚えておくことと、調理場に伝わるかどうかの不確かさを念頭に置くことが重要だ。
シーフードとフィッシュソース
タイ料理はフィッシュソース(ナムプラー)を多用する。ほぼ全ての料理の味付けに入っており、魚介アレルギーの人には課題になる。「フィッシュソース抜き」のリクエストは受け付けてもらえることもあるが、中で混ぜてある料理の場合は対応できない。
高級レストランでは対応が取れることが多い。屋台・ローカル食堂での完全排除は難しいと想定しておく方が安全だ。
ハラール対応
タイのムスリム人口は国内で約5%程度(推定)とされ、バンコクのハラールレストランは南部ほど多くはないが、アラブストリート周辺(シーロム)やプロンポン・エカマイ周辺に点在する。
ムスリムの同行者がいる食事の場合、ハラール認証マーク(「ฮาลาล」の表記)があるレストランを選ぶ必要がある。一般のタイ料理店は豚肉が多用されるため、確認が欠かせない。
菜食(ベジタリアン・ヴィーガン)
タイには「ジェー(เจ)」と呼ばれる仏教的な菜食の文化がある。10月の菜食祭(กินเจ)期間には多くの店がジェーメニューを提供する。この期間は街中で黄色と赤の「เจ」ポスターが出ている。
通常期でも「กินเจ(ギンジェー)」(菜食です)と伝えれば対応してくれる店はあるが、ナムプラーや卵が入るケースは事前確認が必要だ。
実用的な対処法
アレルギーや宗教食制限を持つ場合、Google翻訳を活用してタイ語で制限を書いたカードを用意しておくのが有効だ。「豚肉・ナッツ・魚介類を入れないでください」を書いたカードをスマホで見せれば、言語の壁を越えやすい。
確実に対応してもらうには価格帯の高いレストランを選ぶこと、また調理前に確認することが現実的な安全策だ。