Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
食・グルメ

「タイ料理」は一種類じゃない——北部・中部・南部・イサーンで何がどう違うか

タイ料理は地域によって全く異なる食文化を持つ。バンコクで食べるタイ料理は「中部タイ料理」の一形態に過ぎない。各地域の食の特徴と、バンコクで食べられる地方料理の場所を整理する。

2026-07-18
タイ料理地方料理イサーン料理北部タイ食文化

この記事の日本円換算は、1THB≒4.3円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

「タイ料理が好き」と言う人の多くが頭に思い浮かべているのは、パッタイかグリーンカレーかトムヤムクンだ。これらはバンコク(中部タイ)料理の代表格だが、タイ料理全体の一部に過ぎない。

北部タイ料理(ランナー料理)

チェンマイを中心とする北部タイの料理は、ミャンマー・雲南省の影響を受けている。もち米(カオニャオ)が主食で、スパイスはコリアンダー・ターメリックなどが多用される。

カオソーイ(ノンハラールなら豚肉・鶏肉・牛肉入り、ヤシミルクカレーに揚げ麺を乗せた汁なし・汁あり両タイプの麺料理)はバンコクでも人気が出ているが、本場はチェンマイだ。

ナムプリック・ヌム(青唐辛子のペースト)と野菜ディップ、サイウア(スパイスを練り込んだ北部ソーセージ)——バンコクと異なる食材・調理法が北部にある。

南部タイ料理

マレーシアと国境を接する南部は、マレー系食文化の影響が強い。スパイスが濃く、ヤシミルクを多用し、辛さが強い。

マッサマンカレーはムスリム系の料理で、カルダモン・シナモン・クローブなど中東系スパイスが入る。カノムジーン(発酵米ヌードル)は全国にあるが、南部のソースは特に複雑な味わいだ。

イサーン料理(東北タイ)

バンコクで最も広まった地方料理がイサーン料理だ。ソムタム(パパイヤサラダ)・ガイヤーン(炭火焼き鶏)・ラープ(ひき肉サラダ)——もち米と組み合わせて食べる素朴さと辛さが特徴だ。

バンコクの出稼ぎ労働者(イサーン出身者)が広めたため、都市中の屋台でイサーン料理が食べられる。価格も安い。

バンコクで地方料理を探す

各地方の料理は、バンコクでもある程度探せる。チェンマイ料理専門店(カオソーイが有名)、南部料理専門店、イサーン料理の屋台——エカマイ・スクンビット沿線には多様な選択肢がある。

ただし「バンコク版」は現地の味と異なることもある。チェンマイで食べるカオソーイと、バンコクのチェンマイ料理専門店のカオソーイは、微妙に違う場合が多い。

タイ料理を「マスター」しようとするなら、バンコクだけで完結しないことが近道だ。

コメント

読み込み中...