台湾のライフライン開通手続き——電気・水道・ガス・ネット回線の全体像
台湾に引っ越したあとの電気・水道・ガス・インターネットの開通手続きを整理する。日本とは管轄も手続きも違う。ARC(居留証)があればオンラインで完結するものも多い。
この記事の日本円換算は、1TWD≒4.8円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(TWD)の金額を基準にしてください。
台湾で部屋が決まった。次はライフラインの開通だ。日本では引っ越し前に電力・ガス・水道・ネットをまとめて手配するが、台湾ではそれぞれの管轄と手続きが異なる。
電気: 台湾電力(台電)の独占
台湾の電力は台湾電力公司(台電、Taipower)がほぼ独占供給している。日本のように電力会社を選ぶ概念がない。
手続き: 多くの賃貸物件では、大家の名義で電気契約が残っている。この場合、入居者が新たに契約する必要はない。電気代は大家経由で支払うか、台電のアプリ(台灣電力)で名義変更する。
料金目安: 一人暮らしで月TWD 500〜1,500(約2,400〜7,200円)。台湾の電気料金は累進制で、使用量が多いほど単価が上がる。夏場のエアコン使用で一気に跳ね上がるのが特徴だ。
水道: 台湾自来水公司
水道も公営の台湾自来水公司が管轄。電気と同様、賃貸では大家名義のままのケースが多い。
料金目安: 月TWD 100〜300(約480〜1,440円)。日本と比べると驚くほど安い。ただし台湾の水道水は飲用不可とされており、飲料水はウォーターサーバーかペットボトルを使う家庭が多い。浄水器を設置する場合はTWD 3,000〜10,000(約14,400〜48,000円)程度。
ガス: 都市ガスとプロパンの二重構造
台北市内の新しいマンション(大樓)は都市ガス(天然ガス)が多いが、古い公寓やローカルエリアではプロパンガス(桶裝瓦斯)を使う物件もある。
都市ガスの場合: 大家名義のまま使えることが多い。料金は月TWD 200〜500(約960〜2,400円)。
プロパンの場合: ガスボンベの交換を自分で業者に電話して依頼する。1本TWD 700〜900(約3,360〜4,320円)で、一人暮らしなら1〜2ヶ月持つ。
インターネット: 中華電信が最大手
台湾のISP最大手は中華電信(Chunghwa Telecom)。光回線(光世代)が主流で、100Mbpsプランが月TWD 800〜1,000(約3,840〜4,800円)程度。
手続き: ARC(居留証)またはパスポートがあれば契約できる。中華電信の窓口は中国語が基本だが、オンライン申し込みにも対応している。開通までは申し込みから3〜7日程度。
代替手段: 台湾大哥大(Taiwan Mobile)、遠傳電信(FarEasTone)もISPサービスを提供しており、モバイル回線とセット割引がある場合も。
コンビニ払いという文化
台湾のライフライン料金は、コンビニ(7-ELEVEN、全家FamilyMart等)で支払えるものが多い。請求書(繳費單)にバーコードが印刷されており、コンビニのレジで読み取って現金で支払う。
クレジットカードの自動引き落としやアプリ決済も普及しつつあるが、「コンビニで紙の請求書を払う」という習慣は2026年時点でもまだ健在だ。日本のように銀行口座からの自動引き落としが標準ではない点は、最初に戸惑うポイントかもしれない。
ライフラインの開通自体は、日本より手続きが少ないケースが多い。大家がすでに契約を維持している物件を選べば、入居日から電気も水もすぐ使える。