温泉文化(烏来・北投)——台湾の湯治文化
台湾には日本統治時代から続く温泉文化が根付いています。烏来と北投を中心に、台湾温泉の特徴・価格・アクセスを在住日本人向けに紹介します。
この記事の日本円換算は、1TWD≒4.8円で計算しています(2026年4月時点)。
台湾に来た日本人が「ここは日本に似ているな」と感じる場面のひとつが温泉だ。日本統治時代(1895〜1945年)に開発された温泉地が今も各地に残り、台湾人も温泉を愛する文化が定着している。台北からのアクセスが良い烏来と北投は、在住日本人が週末に足を伸ばせる身近な温泉地だ。
北投温泉(Beitou)
北投は台北市内にある温泉地で、MRT北投駅から新北投駅へ乗り換えるとアクセスできる。台北駅から30〜40分程度の距離だ。
北投の温泉は「青磺泉(緑白色の強酸性泉)」と「白磺泉(弱酸性〜中性の単純硫黄泉)」の2種類が有名だ。青磺泉はpH1〜2の強酸性で、肌への刺激が強く、服や金属を溶かすほどの酸性度がある。日本の草津温泉に近いとも言われる。
公共温泉の費用:北投には無料・低価格の公共浴場が複数あり、新北投エリアの「北投溫泉親水公園」は無料で入れる大型露天足湯を備えている。有料の公共浴場では1人100〜150TWD(約480〜720円)程度が目安だ。
旅館・ホテルの日帰り入浴:旅館の日帰り利用は1人500〜1,500TWD(約2,400〜7,200円)前後。週末は混雑するため、平日利用がゆっくりできる。
烏来温泉(Wulai)
烏来は台北市南方のニュータイペイ市(新北市)に位置し、タイヤル族の先住民族文化と温泉が組み合わさった観光地だ。台北市内からバスで約1時間、または新店からタクシーで40〜60分程度のアクセスだ。
烏来の温泉は弱アルカリ性の無色透明な泉質で、「美肌の湯」として人気がある。温度は約50〜55℃。
烏来老街(旧市街)には露天足湯スポットがあり無料で利用できる。川沿いの景色を楽しみながら足を浸けるのが定番の過ごし方だ。本格的な温泉ホテルでの宿泊は1泊3,000〜8,000TWD(約14,400〜38,400円)程度の幅がある。
日本との違い
台湾の温泉文化は日本から影響を受けているが、いくつかの違いがある。
水着着用の温泉が多い:台湾では男女混浴の場合、水着着用が基本だ。裸で入る「裸浴」スタイルを提供する施設は限られている。日本式の裸浴を希望する場合は事前確認が必要だ。
個室家族湯(包廂)が主流:家族や友人のグループで個室の浴槽を貸し切る「包廂(バオシャン)」形式が一般的だ。1時間あたり300〜600TWD(約1,440〜2,880円)程度で借りられることが多い。
衛生面の基準差:施設によって清潔さのばらつきがある。口コミサイト(Googleマップ等)の評価を事前に確認してから選ぶことを勧める。
台北在住であれば、半日で往復できる烏来・北投は「日本に帰省しなくても温泉気分が味わえる」場所として重宝されている。