台湾移住・赴任前の手続き一覧——居留証・全民健保・統一證號の取得フロー
台湾赴任・移住時の手続きを時系列で解説。日本側の転出届から、台湾での居留証(ARC)申請・統一證號取得・全民健保加入まで、やることを一覧にまとめた。
この記事の日本円換算は、1TWD≒4.8円で計算しています(2026年3月時点)。為替は変動するので、現地通貨(TWD)の金額を基準にしてください。
台北に降り立ってから生活インフラを整えるまで、最初の1ヶ月が一番バタバタする。
「居留証がないと何もできない」——これが台湾生活のスタートダッシュを決める最初の壁。居留証(ARC: 居留証)を取得すれば銀行口座・携帯・健康保険とすべてが繋がっていく。
日本側で済ませる手続きと、台湾到着後の手順を時系列でまとめる。
出国前(日本側の手続き)
転出届
海外転出届は住民登録のある市区町村役所の窓口で手続き。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 市区町村役所(住民登録地) |
| 提出期限 | 出国14日前〜当日 |
| 効果 | 住民票の抹消。国民健康保険・国民年金の強制加入が解除 |
住民税の注意点: 1月1日時点で住民票があると、その年度の住民税が課税される。年末以降の渡航でも、前年の住民税は残る。年をまたぐ移住スケジュールは税負担を確認しておく。
国民年金
海外転出後は国民年金の強制加入が解除。任意加入の継続(月額 ¥16,980・2026年度)か、加入を一時停止するかを選ぶ。将来の年金受給額・10年の納付要件達成の見通しで判断する。
パスポート・ビザの準備
台湾渡航の場合、90日以内の観光・短期商用であればビザ不要(パスポート残存有効期間6ヶ月以上が推奨)。就労・長期滞在には就労居留ビザが必要。
詳細は台湾のビザ・居留証ガイドを参照。
ビザ取得(就労の場合)
台湾で就労する場合、雇用主(台湾側の会社)が労働部(日本の厚生労働省相当)に労働許可(就業許可証)を申請する。
労働許可証が承認されたら、在日台北駐日経済文化代表処(TECRO)でビザを申請。
| 必要書類 |
|---|
| パスポート |
| 就業許可証(雇用主が取得) |
| 証明写真 |
| 申請料 |
| 健康診断書(場合による) |
ゴールドカード(就業金カード)についてはビザガイドに詳細あり。
到着後 15 日以内
居留証(居留證・ARC)の申請——最優先
台湾では、就労ビザ(居留ビザ)で入国した後、15日以内に居留証の申請が義務。韓国の90日よりはるかに短い。
申請窓口: 内政部移民署(NIA: 內政部移民署)または各地方出張所。台北の場合、台北市立移民服務站(台北市移民署服務站)。
オンライン予約が可能(移民署公式サイト)。窓口は混んでいることが多く、予約なしでは長時間待つことがある。
申請に必要なもの
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| パスポート(原本) | ビザ・入国スタンプ確認用 |
| 就業許可証(原本) | 雇用主が取得済みのもの |
| 申請書 | 移民署の窓口または公式サイトからダウンロード |
| 証明写真 | 2×2インチ(約5×5cm)が標準 |
| 住所証明書類 | 賃貸契約書または宿泊施設の証明 |
| 申請費 | TWD 1,000(約4,800円) |
居留証の受け取りは申請から約7〜14日後。受け取りは窓口または郵便局(EMSで自宅送付)を選べる。
統一證號(統一證號)の取得
居留証が発行されると、**統一證號(外国人用の個人識別番号)**が付与される。
この番号が台湾での生活インフラのすべてのベースになる。
- 銀行口座の開設
- 携帯電話の契約
- 全民健保(NHI)への加入
- 給与の振込
- 各種行政サービスの利用
統一證號は居留証に記載されている。別途申請は不要。
全民健保(NHI: 全民健康保險)への加入
台湾の公的医療保険は「全民健保(全民健康保險)」。外国人も居留証取得後すぐに加入できる(以前は6ヶ月待機が必要だったが制度改正後は入台直後から加入可)。
職場加入(有雇用関係)
会社員・派遣社員として雇用されている場合、雇用主が手続きを行う。保険料は月収の一定割合。
2026年度の保険料率(目安):
| 対象者 | 負担割合 | 月収 TWD 50,000 の場合の目安 |
|---|---|---|
| 被保険者本人 | 約30% | TWD 749程度(目安) |
| 雇用主 | 約60% | — |
| 政府負担 | 約10% | — |
正確な保険料は健保署(衛生福利部中央健康保險署)の公式サイトで確認可能。
地域加入(雇用関係なし)
フリーランス・個人事業主・配偶者の帯同者などは地域加入。各地の健保署事務所で手続きする。
銀行口座の開設
居留証(統一證號)と在職証明書または賃貸契約書があれば開設できる。
主要銀行:
- 中華郵政(台湾郵便局。最も手続きが簡単で外国人に人気)
- 台灣銀行(台湾最大の国営銀行)
- 中國信託(CTBC)
- 富邦銀行
外国人に比較的スムーズに対応するのは中華郵政(郵貯)と言われる。英語窓口がある支店も増えている。
携帯電話の契約
居留証があれば主要3キャリア(中華電信・台灣大哥大・遠傳電信)で月額プランの契約が可能。
到着直後の一時的な通信には、桃園国際機場(空港)で購入できる旅行者向けSIMが便利(30日プランで TWD 300〜700程度)。
在留届の提出
在台北日本国台湾事務所(AIT東京事務所の台湾側 = 公益財団法人日本台湾交流協会 台北事務所)への在留届が推奨される。
オンライン申請: 外務省「在留届電子届出システム(ORRnet)」から可能。
時系列チェックリスト
出国前(日本)
- 転出届を市区町村役所に提出
- 国民年金の任意加入継続 or 停止を判断
- 国民健康保険の資格喪失を確認
- 住民税の支払い状況を確認(1月1日ルール)
- ビザの取得(就労の場合は雇用主に確認)
- 渡航保険・海外医療保険の加入
到着後 15 日以内
- 居留証を申請(内政部移民署) ← 最優先
- 在留届を提出(日本台湾交流協会 台北事務所)
到着後 1 ヶ月以内
- 居留証・統一證號を受け取る
- 全民健保の加入確認(会社員は雇用主が手続き)
- 銀行口座を開設
- 携帯電話を契約
生活セットアップ
- 賃貸契約(詳細は台湾の住居・賃貸ガイド)
- 悠遊卡(EasyCard)取得(交通・コンビニ払いに便利)
- LINE Pay・街口支付等のキャッシュレス設定
- 子どもがいる場合: 学校・教育環境の確認(台湾の日本人学校・インター校ガイド)
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