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台湾の労働保険と外国人の年金

台湾で働く外国人は労働保険(労保)と就業保険への加入義務があります。保険料の仕組み、将来の給付、退職後に受け取れる金額の考え方を解説します。

2026-04-24
労働保険年金就労台湾生活

この記事の日本円換算は、1TWD≒4.8円で計算しています(2026年4月時点)。

台湾で正式に雇用された外国人には、台湾の「労工保険(労保)」および「就業保険」への加入義務がある。毎月給与から天引きされていても、「これは何のお金か」を正確に把握している人は意外と少ない。

台湾の労働保険制度の基本

台湾の労働保険は「勞工保險(労工保険、通称:労保)」と「就業保險(就業保険)」に分かれる。

労工保険:業務上・業務外の傷病、障害、老齢、死亡・遺族に対する給付を行う社会保険制度。2009年以降は「労工保険年金」として老齢年金の給付が可能になった。

就業保険:失業した場合の給付(最長6ヶ月、給付額は月給の60%程度)が主な目的。

保険料は月給の標準報酬月額に対して計算される。2025年時点の料率は労保・就業保険合算で被保険者負担分が給与の約2.16〜2.56%程度(年度によって変わる)。事業主負担分も合わせると総保険料はもっと高い。

外国人が知っておくべき老齢給付

台湾籍でない外国人も、一定期間台湾の労保に加入し保険料を支払えば、老齢年金を受け取る権利が生じる。

受給の条件(2025年時点):

  • 60歳以上
  • 加入年数が15年以上

ただし、現役世代として台湾に数年間在住した後に離台する場合、加入年数が短いと年金ではなく「老齢一時金」として一括受給する形になる。この場合、在職中に支払った保険料の一部が戻ってくるイメージに近い。

退職金制度(勞工退休金)との違い

台湾には労保とは別に「勞工退休金(労工退休金)」という退職金積立制度がある。2005年の新制度では、事業主が毎月給与の最低6%を個人口座に積み立てる義務がある。

この退職金は本人専用の積立口座に蓄積されるため、転職しても持ち運べる(ポータブル)。台湾を離れる際に一括で受け取ることも可能だ。長期在住・就労する外国人にとっては、労保の年金より実感しやすい制度かもしれない。

日本の年金との二重加入問題

台湾と日本の間には、2022年に「社会保障協定」相当の取り決め(正式な条約ではないが実務的に機能する仕組み)が整備された経緯がある。ただし詳細な扱いについては、雇用形態や派遣元によって異なる。台湾で就労する際は、日本の年金(厚生年金・国民年金)との関係を事前に確認しておく方が安心だ。具体的な判断は社労士や現地の専門家に確認することをお勧めする。

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