台湾鉄道が「旅」を作る——台鐵・高鐵・在來線の使い方と文化
台湾の鉄道は単なる移動手段ではない。駅弁文化、観光列車、在來線で出会う絶景——台湾を縦断する鉄道文化の深さを在住者目線で探る。
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台湾には二つの鉄道がある。高速鉄道(台灣高鐵、THSR)と在來線(台灣鐵路、台鐵)だ。高鐵は台北—高雄間を最速90分で結ぶ新幹線に相当する路線で、在来線は台湾全土を一周する路線として機能している。
在来線で台湾一周
台鐵の環状ルートは「環島鐵路(ファンダオティエルー)」と呼ばれ、台湾を一周できる。西岸(台北→台南)は高鐵と並走するが、東岸(花蓮→台東)は山と海に挟まれた景勝ルートで、高鐵が通っていない。
特に蘇花(スーファ)海岸沿いを走る区間や、太魯閣(タロコ)渓谷への入口となる花蓮(ファーリェン)駅周辺は、多くのバックパッカーが鉄道で向かう定番コースだ。
台鐵の駅弁(鐵路便當)文化
台鐵の弁当(鐵路便當、ティエルービエンダン)は台湾の食文化の象徴だ。駅のホームや車内で売られる弁当は、焢肉(コンロウ、角煮)・半熟卵・キャベツ・漬物が白米に乗ったスタイルが定番で、価格は70〜110NTD(329〜517円)程度(推定)。
台北駅の「台鐵便當本舗」では常に行列ができており、弁当を買うためだけに来る人も多い。
高鐵の使い方
台灣高鐵の自由席(非劃位車廂)は予約なしで乗れる。ただし週末や連休前は満席になることが多く、事先(事前)の「劃位(シートリザーブ)」が安心だ。
台北—高雄の標準席(非優待)は840NTD(3,948円)程度(推定)。日本の新幹線と比べると安く、台湾を縦断する移動として実用的だ。
日本の植民地時代に敷設された鉄道インフラが基盤にあることは、台鐵の駅舎の形や線形に今も読み取れる。移動しながら歴史を感じられるのも、台湾の鉄道旅の醍醐味だ。