台北の賃貸市場——外国人が物件を借りる際の流れと注意点
台北で賃貸物件を探す方法、一般的な相場、契約時のポイント、日本と異なる慣習を実務的に解説します。
この記事の日本円換算は、1TWD≒4.7円で計算しています(2026年4月時点)。
台北で賃貸物件を探すとき、最初に驚くのが「礼金(敷金・礼金)がほぼない」という事実だ。日本では敷金・礼金で数十万円が消えるのが当たり前だが、台湾では通常「保証金2ヶ月分」のみで済む。一方で、別の注意点がいくつかある。知らないまま契約すると後悔する部分も多い。
賃料相場(2026年時点)
| エリア | ワンルーム〜1K | 1LDK〜2LDK |
|---|---|---|
| 天母 | TWD18,000〜28,000 | TWD35,000〜65,000 |
| 信義区・大安区 | TWD20,000〜35,000 | TWD35,000〜65,000 |
| 中山区・大同区 | TWD15,000〜25,000 | TWD28,000〜50,000 |
| 松山区・内湖区 | TWD16,000〜26,000 | TWD28,000〜50,000 |
| 文山区・南港区 | TWD12,000〜20,000 | TWD22,000〜40,000 |
2020年以降、台北の賃料は継続して上昇している。特に信義区・大安区の利便性の高いエリアは、5年前と比べて15〜25%程度上がっているとも言われる。
物件探しのルート
591(591.com.tw):台湾最大の不動産サイト。日本のSUUMO相当。英語・繁体字中国語のみで日本語非対応だが、Chromeの自動翻訳で使える。写真・間取り・賃料・最寄りMRT駅などが確認できる。
日本人コミュニティのFBグループ:「台湾在住日本人」グループでは物件情報が日本語で流れることがある。日本人向け物件に特化した情報は特に有用。
仲介業者(房屋仲介):信義房屋・永慶房屋・中信房屋などのチェーン店が多く、英語対応スタッフが一部いる。手数料は月額賃料の0.5〜1ヶ月分が一般的。
日本と異なる慣習・注意点
エアコンが別料金になっている物件がある:古い物件では「エアコンは持ち込み」または「使用料追加」というケースがある。内見時に確認が必要だ。
インターネット配線が入っていない物件:光回線未引き込みの物件は、自分で申し込みが必要になる。引込工事に時間がかかることもある。
水道代の算出方法:水道代をオーナーが一括請求するタイプと、直接台水公司に払うタイプがある。前者はオーナーが独自単価を設定しているケースがあり、相場より高いことも。
屋齢が古い物件が多い:台北の都心部は1970〜80年代築の物件が多く、築40〜50年が「普通」というエリアもある。外観より内部リノベ済みかどうかをしっかり確認する。
漏水・シロアリ:熱帯・亜熱帯気候の台湾では、古い物件の漏水とシロアリ問題は日本より深刻だ。壁の染みや床の沈みは内見時に必ずチェックする。
契約書の確認ポイント
台湾では「政府が定めた標準契約書(住宅賃貸定型化契約)」の使用が法律で義務付けられている(2019年から強化)。長期の特約や不利な条件が追加されていないか確認する。
特に確認すべき項目:
- 解約予告期間(通常1〜3ヶ月)
- 設備修繕の負担区分(エアコン・給湯器等は誰の負担か)
- ペット・喫煙可否
外国人の場合、契約書が中国語のみというケースが多い。契約前に日本語や英語で翻訳してもらうか、翻訳ツールを使って内容を把握した上でサインすることを強くすすめる。