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税金・確定申告

台湾の税金ガイド——所得税・日台租税取決め・綜合所得稅申報の仕組み

台湾の所得税率(5〜40%)・183日居住者判定・非居住者18%源泉・日台租税取決め・5月の綜合所得稅申報の仕組みを日本人向けに整理。

2026-04-05
税金所得税綜合所得稅租税取決め183日非居住者

この記事の日本円換算は、1TWD≒4.8円で計算しています(2026年3月時点)。為替は変動するので、現地通貨(TWD)の金額を基準にしてください。

台湾の税制で最初に確認すること——それは「183日」という数字。

年間に台湾に滞在した日数が183日以上かどうかで、税率が大きく変わる。183日未満なら非居住者扱いで一律18%の源泉徴収。183日以上なら居住者として累進税率が適用される。

この1点を押さえれば、台湾の税制の大枠は理解できる。


台湾の所得税率

台湾の個人所得税は「綜合所得稅」として課税される。以下は居住者向けの累進税率表。

課税所得(TWD)税率
590,000 以下5%
590,001〜1,330,00012%
1,330,001〜2,660,00020%
2,660,001〜4,980,00030%
4,980,001 以上40%

※ 2024年度申告ベース(課税年度2023年分)。税率区分は毎年改定される可能性あり


居住者 vs 非居住者の判定

居住者(183日以上)

1暦年(1月1日〜12月31日)の間に台湾に183日以上滞在すると、居住者として課税される。

居住者の課税範囲: 台湾国内源泉所得が主。全世界所得課税(CFC制度)は法人・個人ともに段階的に拡充中だが、一般的な駐在員の場合は台湾源泉の給与所得が中心。

居住者の税率: 累進税率(5〜40%)。年間の納税申告は5月の「綜合所得稅申報」で行う。

非居住者(183日未満)

1暦年の台湾滞在日数が183日未満の場合、非居住者扱い。

非居住者の税率: 台湾源泉の給与所得に対して18%の一律源泉徴収(2021年改正後の税率。以前は20%)。原則として確定申告不要(源泉分離課税)。


渡航初年度のケース

「4月に台湾赴任、年内に183日を超えるか否か?」——これが初年度の最大の確認ポイント。

4月赴任なら4月〜12月 ≒ 275日。通常は183日を超えるため、初年度から居住者扱いになる。

10月以降の赴任なら年内では183日に届かず、非居住者として18%源泉になる。翌暦年に183日以上滞在すれば居住者に切り替わる。


日台租税取決め

日本と台湾の間には正式な「条約」はない(台湾が国家として認められていないため)。ただし1993年に「日台民間租税取決め」が締結されており、実質的に租税条約に相当する機能を持つ。

正式名称: 「所得に対する租税に関する公益財団法人交流協会と亜東関係協会との間の取決め」(日本側: 公益財団法人日本台湾交流協会)

主要条項

所得種別課税権
給与所得(台湾での勤務)台湾が課税権を持つ
183日未満の短期雇用条件次第で日本側が課税できる特例あり
配当所得居住地国が主。源泉地国は10%以下に制限
利子所得居住地国が主。源泉地国は10%以下
不動産所得所在地国(台湾)が課税

二重課税の回避: 台湾で支払った税は、日本の確定申告で外国税額控除として申告できる。日台租税取決めに基づき、実質的な二重課税は回避できる。


綜合所得稅申報(5月申告)

居住者(183日以上)は、翌年5月1日〜5月31日の間に確定申告(綜合所得稅申報)が必要。

e-Tax(財政部電子申報繳稅服務)

財政部国税局が提供する電子申告システム。外国人も利用可能。必要なのは台湾の「自然人憑証(ナチュラルパーソン証明書)」または「健保カード+読取機」。

方法備考
e-Filing(財政部公式サービス)推奨。最も簡単
手書き申告書の提出管轄の国税局窓口へ
税務士(記帳士)に依頼初年度は依頼するケースが多い

主な控除項目(居住者)

控除種別概要
免稅額(基礎控除)本人 TWD 97,000(2023年分)
標準扣除額独身 TWD 124,000(2023年分)
薪資所得特別扣除額TWD 207,000を上限に給与所得から控除
全民健保保険料支払額の全額控除
醫藥費(医療費)全額控除(健保給付外分)
教育費(子ども)専科以上の学校の授業料。上限あり

全民健保保険料と税

全民健保(NHI)の保険料は「綜合所得稅」の控除として全額申告できる。給与から天引きされている保険料を確認して申告書に記載する。


日本の申告義務

台湾赴任中も、日本国内に残った所得(不動産収入・株式配当等)があれば、日本の確定申告が必要。

日本の非居住者申告:

  • 台湾での給与は「国外源泉所得」として日本では原則非課税(日本国内源泉所得のみ申告)
  • ただし日本の居住者に戻る年は全期間の所得を精算する必要がある
  • 台湾で支払った税は外国税額控除として申告可能

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