台湾の台風対策——警報レベルと会社・学校が休みになる基準
台湾の台風警報は陸上・海上の2種類。警報レベルによって学校・会社が自動的に休校・休業になる仕組みと、在住外国人が知っておくべき台風対応を解説。
台湾で初めて台風シーズン(6〜10月)を経験した人が驚くのは、台風が来ると「自動的に」会社や学校が休みになることだ。
日本では「台風の日は会社休業にします」という判断を個々の企業が行うが、台湾では各自治体(縣・市政府)が警報レベルに応じて「休校・休業」を一斉に発令する。雇用主が個別に判断する余地はなく、社員は公式に休業扱いになる。
台湾の台風警報の仕組み
台湾の気象庁(中央気象署)は台風が接近すると、陸上台風警報と海上台風警報を発令する。
| 警報種類 | 対象 | 発令基準 |
|---|---|---|
| 海上台風警報 | 海域・島嶼 | 台風の暴風圏が接近・上陸の可能性 |
| 陸上台風警報 | 台湾本島・離島 | 台風の暴風圏が陸上に影響する可能性 |
陸上台風警報が発令されると、各縣・市政府が「台風假(タイフォンジャ=台風休暇)」を宣言する。この宣言が出ると:
- 幼稚園・小中高・大学が休校
- 公務員・学校職員は休業
- 民間企業も原則として休業(労働部のガイドラインに基づく)
民間企業の場合、「台風假を認めないと違反になるか」については法的グレーゾーンもあるが、実態として多くの企業が従っている。
台風への実際の備え
台湾在住者が台風前に行う準備の典型例:
- コンビニ・スーパーで食料・飲料水を2〜3日分備蓄(台風前日に棚が空になることも)
- 窓ガラスのテープ補強(古いアパートや窓が弱い物件で行う)
- バルコニー・ベランダの物を室内に移動(飛散防止)
- 携帯の充電を満タンに、モバイルバッテリーの確認
台北では上下水道・電力インフラが比較的強固で、停電・断水が長引くケースは近年減っている。ただし台湾南部・東部・山間部では台風による停電・土砂崩れのリスクが高く、地域によって対応の必要性が変わる。
台風情報の確認方法
台湾中央気象署のウェブサイト(cwb.gov.tw)に英語版があり、台風の現在地・進路・警報レベルをリアルタイムで確認できる。
台湾政府はLINEアカウントでも気象情報を配信しており、台湾の携帯番号を持っていると緊急速報メッセージが届く。在住者は中央気象署の公式LINEをフォローしておくのが一般的だ。
日本人が感じる台湾の台風文化
台湾人は台風を「自然現象として受け入れて、うまく休む」という感覚で扱う。日本のように「台風でも出社が美徳」という雰囲気はなく、「台風休暇は当然の権利」として機能している。
初めての台風を経験した日本人在住者からは「びっくりするくらい街がガラガラになった」「スーパーの食料品が全部消えた」「でも翌日には元通り」という話をよく聞く。備えさえしておけば、慌てる必要はない。