アメリカのバーベキューは「流派」がある——テキサス・カンザスシティ・メンフィス・カロライナの対立
アメリカのバーベキューはテキサス流(牛肉・スモーク)、カンザスシティ流(甘いソース)、メンフィス流(ドライラブのポーク)、カロライナ流(酢ベース)で争われる。各流派の特徴と在米日本人の楽しみ方を解説する。
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アメリカ人に「最高のバーベキューはどこ?」と聞くと、相手の出身地によって答えが違う。テキサス人は「テキサスのブリスケットに勝るものはない」と言い、カンザスシティ出身者は「うちのリブとソースが最高」と言い、カロライナ人は「本物はホールホッグ(丸ごと豚)だ」と言う。
これが笑い話ではなく、本当に「流派の違い」として認識されているのがアメリカのバーベキュー文化だ。
4大流派の特徴
テキサス流(Texas BBQ): 牛肉(特にブリスケット、牛のあばら肉)をウッドスモークで12〜18時間かけてじっくり燻製する。ソースは薄め、または「ソースなし」が誇り。塩・コショウ・スモークだけの「シンプルさ」を重視する。Austin、Lockhart等が名産地。
カンザスシティ流(Kansas City BBQ): 豚・牛どちらも使い、甘みのある濃いトマトベースのBBQソースが特徴。バーンドエンド(ブリスケットの焦げ端)が名物料理。
メンフィス流(Memphis BBQ): 豚が中心。Dry Rub(乾燥スパイスを塗る)とWet(ソースを塗って焼く)の両スタイルが存在する。リブが有名。
カロライナ流(Carolina BBQ): 全体的にホールホッグ(丸ごとの豚)を使う傾向があり、酢ベースの酸味のあるソースが特徴。ノースとサウスカロライナでもさらに違いがある。
在米日本人とBBQ
テキサスのブリスケットは「感動する肉の食べ物」として在米日本人の間でも評価が高い。Austin(テキサス州)のFranklin Barbecue(フランクリンBBQ)は世界的に有名で、開店前から長い行列ができる。
地元の有名BBQレストランを訪ねることは「その地域を知る体験」として推奨される。旅行でテキサスに行くなら、一度は本場のブリスケットを食べるべきだという在米日本人の声は多い。
自宅BBQとの違い
日本語で「バーベキュー」というと炭火で肉・野菜を焼く行為全般を指すが、アメリカで「BBQ」と言うと「低温長時間スモーク」を指すことが多い。日本式の「グリル」はアメリカでは「Grill(グリル)」と区別される。
「うちでBBQしよう」と誘われた場合はグリルの可能性が高い。「本物のBBQ」をするためには専用のスモーカー機器が必要で、それは趣味のレベルになる。