Fair UseとDMCA——アメリカの著作権法がクリエイティブ文化に与えた影響
YouTubeの動画が突然削除される。他人の曲を使ったTikTokが消える。アメリカの著作権法(DMCA)とFair Use(公正使用)の考え方を在住者向けに解説します。
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YouTubeで動画を見ていると突然「This content is not available in your country」と表示される。音楽を使った動画に収益が入らない。これらはアメリカの著作権制度と密接に関わっている。
著作権(Copyright)の基本
アメリカの著作権法(Title 17, U.S. Code)は、創作物(文章、音楽、映画、ソフトウェア等)を作った瞬間に著作権が発生する。登録は必須ではないが、登録することで訴訟を起こす際の権利が強化される。
著作権保護期間は通常「著者の死後70年」または「公表から95年」(法人著作物)。これ以前に保護が切れた作品はパブリックドメインとなり、誰でも自由に使える。
Fair Use(公正使用)という重要な概念
著作権者の許可なく著作物を使っても「Fair Use(フェア・ユース)」として認められる場合がある。判断は4つの要素を考慮する:
- 使用目的(商業目的か、批評・教育・ニュース目的か)
- 著作物の性質(事実に基づくものか、創造的なものか)
- 使用した量(全体のどのくらいか)
- 市場への影響(著作物の市場価値を損なうか)
例えば:映画を評論するために短い映像クリップを使う、ニュース報道で写真を引用する、パロディ目的で使う——これらはFair Useが認められやすい使い方だ。
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)
1998年制定のDMCAは、インターネット上の著作権侵害への対応を規定している。YouTubeなどのプラットフォームが「DMCA Takedown Request(削除要請)」を受けた場合、迅速に対応することで著作権侵害の責任を免れる(セーフハーバー条項)。
この仕組みにより、音楽レーベルが自社楽曲を使った動画を一斉にテイクアウトするという状況が生まれた。クリエイターがFair Useを主張して対抗するには「Counter-notice(異議申し立て)」の手続きが必要だ。
在米クリエイターとして
日本からアメリカに渡って動画・音楽・ブログ等のコンテンツ制作をする場合、著作権の基本は理解しておく必要がある。
自分のコンテンツが著作権侵害をされた場合は逆に著作権者として対応できる。DMCAの手続きを理解しておくことで、自分の権利を守ることができる。
著作権は「法的な権利」だが、同時に文化的な活用の問題でもある。日本とアメリカでFair Useの文化的理解や実務慣行は少し異なる部分がある。