グリーンカードへの道——EB-1〜EB-5カテゴリの違いと日本人の現実的な選択肢
雇用ベースのグリーンカード(永住権)にはEB-1からEB-5まで5つのカテゴリがある。日本人に現実的な選択肢はどこか、待ち時間・要件・費用の観点から整理する。
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アメリカの永住権(グリーンカード)には複数の取得ルートがある。その中で就労・スキルを基盤にした「雇用ベース(Employment-Based、EB)」カテゴリは、日本人にとって最も現実的なルートのひとつだ。
EB-1:飛び抜けた能力・多国籍企業の幹部
EB-1A(特出した能力者):科学・芸術・教育・ビジネス・スポーツの分野で「並外れた能力(Extraordinary Ability)」を証明できる人。ノーベル賞級の業績を持つ研究者、世界的な芸術家などが典型だが、国際的な受賞歴・論文被引用数・メディア露出等で要件を満たすケースも存在する。
EB-1B(卓越した教授・研究者):大学・研究機関での採用を伴う。研究者・教授として招聘される日本人にとって現実的な選択肢だ。
EB-1C(多国籍企業マネージャー・幹部):直近3年間のうち1年以上、同一企業の海外事業所でマネージャー・幹部として勤務した実績が必要。日本の本社からアメリカ法人に転籍するケースで適用されることがある。
EB-1は優先日の待ち時間が比較的短く(国籍別のバックログが少ない)、「雇用主のスポンサーなし」で申請できるEB-1Aは日本人に人気がある。
EB-2:高度な学位・特定スキル
EB-2 NIW(国家利益免除、National Interest Waiver):通常のEB-2は雇用主スポンサーが必要だが、NIWは米国の国家利益に資すると認められれば雇用主なしで申請できる。研究者・医師・エンジニアなどが申請するケースが多い。要件として「提案する研究・活動が国家的に重要」「その実現者として申請者が適切」を証明する必要がある。
日本人のEB-2はバックログ(優先日待ち)が比較的少なく、申請から取得まで1〜3年程度のケースが多い(状況により変動)。
EB-3:一般技術職・未熟練労働
EB-3:学位不要の熟練・未熟練労働者を対象とするカテゴリも存在するが、日本人での利用は少ない。バックログが長いことが多く、H-2B等の一時就労ビザとの組み合わせが使われることもある。
EB-5:投資家ビザ
EB-5:最低$800,000〜$1,050,000(約1.2〜1.6億円、投資先による)の投資を行い、最低10名の雇用を創出することが条件。純粋な投資移住ルートだ。金額的に日本人個人投資家が選ぶケースは少ないが、富裕層・経営者には選択肢になりうる。
日本人にとっての現実的な選択
最も多く使われているのはEB-2 NIWかEB-1だ。どちらも「何が強みかを証明する書類準備」が核心になる。
移民弁護士費用として$5,000〜$15,000(約77.5万〜233万円)程度が一般的な目安で、申請費用(USCIS)は別途数百ドルかかる。
「グリーンカードを取るか、H-1Bで待ち続けるか」という判断は、職業・年齢・家族状況によって変わる。早めに移民弁護士に相談し、自分の経歴でどのカテゴリが現実的かを確認することから始めるのが現実的な第一歩だ。
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