グリーンカード(EB-1〜EB-5)の現実と優先度カテゴリ
アメリカ永住権(グリーンカード)の雇用ベース申請EB-1〜EB-5。それぞれの要件・待機時間・難易度を整理。インドや中国出身者との優先度格差も解説します。
この記事の日本円換算は、1USD≒155円で計算しています(2026年4月時点)。
アメリカで働く日本人にとって、グリーンカード(永住権)は大きなマイルストーンだ。取得できれば就労先・居住地・職種の制限がなくなり、市民権取得の道も開ける。問題は「いつ取れるか」が人によって数年から数十年まで振り幅が大きい点だ。
雇用ベース(EB)カテゴリの概要
米国移民法上、職業・スキルに基づくグリーンカードはEB-1〜EB-5に分類される(U.S. Citizenship and Immigration Services公式情報)。
| カテゴリ | 対象 | 難易度 |
|---|---|---|
| EB-1A | 卓越した能力保有者(研究者・芸術家・アスリート等) | 高い・雇用主スポンサー不要 |
| EB-1B | 優れた教授・研究者 | 高い・雇用主のスポンサー必要 |
| EB-1C | 多国籍企業マネージャー・エグゼクティブ | 組織要件あり |
| EB-2 | 高度学位保有者またはNIW(国家利益免除) | 中程度 |
| EB-3 | 専門職・熟練労働者・非熟練労働者 | 低〜中 |
| EB-5 | 投資家(最低USD800,000〜1,050,000の投資) | 資金要件 |
日本人にとっての現実
日本籍保有者にとって最大のアドバンテージは「チャージャビリティ(出生国による優先度制限)」の問題がほぼないことだ。インド・中国出身者はEB-2・EB-3カテゴリで申請しても、待機時間が数十年に及ぶケースがある(国別割り当て上限があるため)。日本人はほぼ「Current(即時承認可能)」の状態が続いているカテゴリが多い。
具体的には、PERM(労働市場テスト)→ I-140(移民請願)→ I-485(身分調整)の順に手続きを進める。会社がスポンサーになる場合は全体で2〜5年かかるのが一般的な目安だが、日本人の場合は特に優先度カテゴリ(Priority Date)の待機は短い。
EB-2 NIW(国家利益免除)
雇用主スポンサーなしで申請できる唯一のルートが「National Interest Waiver」だ。自分の研究・活動がアメリカの国益に合致することを自己証明する。研究者・医師・エンジニアで実績のある人が多く使うルートで、承認されれば大きな自由度が生まれる。
承認率はケースによって大きく異なり、移民弁護士の質が結果を左右することも多い。費用はトータルでUSD5,000〜15,000(77万5,000〜232万5,000円)程度(弁護士費用含む)が相場だが、ケースの複雑さで変動する。
制度は毎年変わりやすく、USCIS公式サイトと移民弁護士への相談を組み合わせることが不可欠だ。