REAL IDと国内移動の変化——航空機搭乗の新要件
2025年5月7日から、アメリカ国内線の搭乗にREAL ID対応の身分証明書またはパスポートが必須になりました。在米日本人が知っておくべき変更点と対応方法を整理します。
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「国内線に乗るだけなのに、パスポートを持っていかないといけないの?」——2025年5月以降、アメリカ在住の日本人からよく聞かれる質問だ。REAL ID Actの完全施行により、米国内の航空機搭乗に必要な身分証明のルールが変わった。
REAL IDとは何か
REAL ID Actは2005年の9.11委員会勧告を受けて成立した連邦法で、各州が発行する運転免許証・IDカードの規格を統一することを目的としている。
REAL ID対応の身分証明書には星マーク(★)または「REAL ID」の文字が印刷されており、連邦政府の規格を満たしていることを示す。非REAL ID対応の古い運転免許証は、连邦施設への入場や国内線搭乗に使用できなくなった(2025年5月7日施行)。
在米日本人への影響
グリーンカード(永住権)保持者や就労ビザ保持者の日本人が米国で運転免許を取得した場合、発行時期・州によってREAL ID対応か否かが異なる。
確認方法: 手持ちの運転免許証またはIDカードに★マークがあるかどうかを見る。ない場合は非対応。
対応策(外国籍者向け):
- パスポートを持参する: 最もシンプルな対応。日本国パスポートは国内線搭乗に使える許容証明書だ
- 州のDMVでREAL ID対応の運転免許証を取り直す: 在留資格を証明する書類(ビザ、グリーンカード等)を持参してDMVで申請。州によって必要書類が異なる
- EAD(就労許可証)+パスポート: EADはそれ単体では搭乗不可だがパスポートと組み合わせれば問題ない
パスポートで常に対応できる
外国籍者にとっては、パスポートを常携する習慣をつけるのが最もシンプルな解決策だ。
アメリカ国内線で使用できる身分証明書のリスト(TSAが定める)にはパスポートが含まれており、日本のパスポートは当然その対象だ。パスポートの有効期限が切れていないことを定期的に確認しておく必要がある。
REAL IDが必要な場面
REAL IDが必要(またはパスポート等の代替証明が必要)な主な場面:
- 国内線・地域便(コミューター航空含む)への搭乗
- 核施設など一部の連邦政府施設への入場
- 軍事基地へのアクセス(招待・業務目的)
観光・旅行目的での連邦施設訪問(国立公園等)や、日常的な買い物・運転には影響しない。
国際線はどう変わるか
国際線搭乗にはパスポートが必要なのは従来通りで、REAL IDとは関係ない。米国出国・日本帰国のフライトについては何も変わっていない。
日本への一時帰国や渡航が多い在米者は、パスポートの有効期限管理が以前より重要度を増している。国内移動にパスポートを使うケースが増えるためだ。米国に住む外国籍者が「パスポートを国内外両方に使う」という状況は、これからの標準になりつつある。