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アメリカの消費税は州で全然違う——セールスタックス完全ガイド

アメリカには連邦レベルの消費税がない。州・郡・市の3層で税率が変わるセールスタックスの仕組みを、税率0%のオレゴンから10%超のシカゴまで在住者目線で解説。

2026-05-20
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この記事の日本円換算は、1USD≒155円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(USD)の金額を基準にしてください。

日本の消費税は全国一律10%。アメリカには、連邦レベルの消費税が存在しない。

代わりにあるのがSales Tax(セールスタックス)で、州・郡・市がそれぞれ独自に税率を設定する。結果、同じ商品を買っても住む場所で支払う税額がまるで違う。

税率0%の州が5つある

オレゴン、モンタナ、ニューハンプシャー、デラウェア、アラスカの5州はセールスタックスが0%だ。オレゴン州ポートランドでは$1,000(約155,000円)のノートPCを$1,000ぴったりで買える。

一方、テネシー州は州税率が9.55%。ここに郡や市の税率が加わると、合計で10%を超える地域もある。

3層構造を理解する

セールスタックスは以下の3層で構成される。

設定主体税率幅
State Tax州政府0%〜7.25%
County Tax郡政府0%〜2%程度
City/District Tax市・特別区0%〜3%程度

カリフォルニア州は州税率が7.25%で全米最高。ロサンゼルス郡ではさらに郡・市税が乗り、合計で10.25%になる。シカゴ(イリノイ州)も合計10.25%で、$100の買い物に$10.25の税金がかかる計算だ。

食料品と衣服は例外が多い

多くの州で、スーパーで買う食料品(groceries)はセールスタックスが免除または減税される。ニューヨーク州では$110未満の衣類・靴も非課税だ。

ただしこれも州ごとに異なる。ミシシッピ州は食料品にも7%のフルレートを課す。同じ「食品」でも、テイクアウトのコーヒーには課税されるがスーパーのコーヒー豆は非課税、という区別がある州もある。

オンラインショッピングにも課税

2018年のSouth Dakota v. Wayfares判決以降、オンラインショッピングにもセールスタックスが課されるようになった。配送先の住所がある州・郡・市の税率が適用される。

Amazonで同じ商品をカートに入れても、配送先をオレゴンにすれば税額$0、テネシーにすれば10%近い税額が表示される。引っ越し前に大きな買い物を済ませるか後にするかで、数千円の差が出ることもある。

実際の買い物で気をつけること

アメリカの値札には税が含まれていない。レジで初めて合計額がわかる。$9.99の表示を見て「$10以下で買える」と思っても、税込みでは$11近くになることがある。

赴任・移住時に家電や家具をまとめ買いする場合、州をまたいで買い物するだけで数万円の差が出る。ワシントン州在住者がオレゴン州ポートランドまで車を走らせて大型家電を買うのは、地元では有名な節約テクニックだ。

税率は州の税務局サイトで確認できる。引っ越し先が決まったら、まずその州のセールスタックス率を調べておくと生活費の見積もりが狂わない。

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