アメリカのリサイクルは「実はほとんど埋め立てになっている」——ゴミ分別の現実
アメリカではリサイクルボックスに入れても、中国の廃プラ輸入禁止(2018年)以降、多くが埋め立てに回っていることが明らかになっている。在米日本人が知っておくべきアメリカのゴミ事情を解説する。
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日本から来た在米日本人がアメリカのゴミ事情で最初に戸惑うのが「分別の曖昧さ」だ。多くの地域では「リサイクル(Recycle)」と「一般ゴミ(Trash)」の2種類のビンしかない。日本の細かい分別に慣れた人には「これだけ?」という感覚がある。
さらに驚くのは、「リサイクルボックスに入れても、実際にはリサイクルされていないことが多い」という現実だ。
2018年の転換点:中国の廃棄物輸入禁止
2018年、中国がプラスチックなど多くの廃棄物の輸入を禁止した(「National Sword」政策)。それまでアメリカは大量の「リサイクル可能材料」を中国に輸出していたが、この禁止で行き先を失った。
結果、多くの米国自治体がリサイクルプログラムを縮小または停止。「リサイクルボックスに入れたが、処理コストが高すぎて埋め立てに送っている」という状況が報告されるようになった。
何がリサイクルできているのか
実際にリサイクルされやすいのはアルミ缶、段ボール、特定の番号(1・2番)のプラスチックだ。透明なPETボトル(水ボトル等)と缶は比較的処理されやすい。
汚れたプラスチック(食べ物の残りが付いている)はリサイクルに回らない。「一応すすいでから出す」ことで処理可能率が上がる。
地域によってリサイクルの受け入れ品目が異なるため、引越し先の自治体サイトで確認するのが正確だ。
日本との文化的差異
日本の細かい分別は、リサイクルの質(汚染されていない材料)を高める効果がある。アメリカの「とりあえず全部リサイクルボックスに」というWish Recyclingは、意図は良くても処理現場では困難を生む。
在米日本人が「なぜアメリカ人はもっと気にしないのか」と思う場面の一つが、このゴミ問題だ。ただし「気にしていない」というより「インフラが整っていないから頑張っても無意味」という合理的な諦めが含まれている場合もある。
在米日本人の対応
Whole Foodsなどの環境意識の高いスーパーにはプラスチックバッグの回収ボックスや、特定素材の回収コーナーが設置されている場合がある。
テラサイクル(TerraCycle)という会社は、一般的なリサイクルに回らない素材を回収するプログラムを提供している(一部は有料)。「できる範囲でやる」という姿勢が現実的だ。