ベトナムの銀行・キャッシュレス事情:現金社会からの急速な変化
現金主体だったベトナムでデジタル決済が急拡大している実態。外国人が銀行口座を開設する方法・MoMo等の電子ウォレット・ATM利用の注意点を解説。
この記事の日本円換算は、1USD≒150円で計算しています(2026年4月時点)。為替はUSD建てで表記します。
2019年頃、ホーチミンの路上食堂で「QRコードで払えますか」と聞くと首を振られることが多かった。2024年の同じ場所では、QRコードが壁に貼ってある。ベトナムのデジタル決済の変化はこの5年で劇的だ。
MoMoの台頭
MoMo(モモ)はベトナム最大の電子ウォレットで、月間アクティブユーザーが数千万人規模に達している。スーパー・コンビニ・タクシー・電気代支払い・病院代支払いまで対応範囲が広い。
外国人がMoMoを使うには、ベトナムの電話番号(SIMカード)と身分証明が必要だ。長期在住者は現地SIMを取得してMoMoアカウントを作るのが現実的だ。
ZaloPayとVNPay
Zalo(ベトナム版LINEに相当するアプリ)の決済機能ZaloPayも普及している。ベトナム人の多くがZaloを使っているため、ZaloPayは「連絡先と決済が一体化」という利便性がある。
VNPayはQRコード決済の標準規格として金融機関と連携しており、多くの銀行のアプリから使える。
外国人の銀行口座開設
在住外国人がベトナムの銀行口座を開設する場合、以下が主な選択肢だ:
- Vietcombank(外商ベトナム銀行):最大手・英語対応があり外国人に比較的使いやすい
- Techcombank:スマホアプリが使いやすく若い世代に人気
- HSBC Vietnam:外国人向けサービスが充実しているが残高要件が高い
開設にはパスポート・ビザ・就労許可証または在留証明が必要な場合が多い。観光ビザのみでは開設が困難な銀行が多いため、長期ビザ取得後が現実的だ。
ATM利用の注意
国際ブランドカード(Visa/Mastercard)のATM引き出しは全国で可能だが、1回あたりの引き出し上限(通常2,000,000〜3,000,000 VND ≒ $80〜$120)が低いケースが多く、手数料も1回$3〜$5程度かかる。
為替レートは銀行ATMが相対的に有利で、空港・ホテル内の両替所は避けることを推奨する。長期在住者はベトナムの銀行口座を作って国内送金・決済に切り替えることで手数料を大幅に削減できる。