ファミマがベトナムに来た——コンビニの普及とベトナム人の生活の変化
GS25・ファミマ・CircleK・ミニストップ——ベトナムの都市部でコンビニが急増している。屋台文化と共存しながら、24時間型消費が日常に入り込む変化を読む。
この記事の日本円換算は、1USD≒157円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
「ベトナムにコンビニなんてあるの?」——数年前まで珍しかったこの疑問は、今では答える必要がなくなっている。
ホーチミン・ハノイの主要エリアには、GS25(韓国系)・ファミリーマート・CircleK(米国系)・ミニストップが至る所に存在する。深夜でも電気がついている。
ベトナムのコンビニ急増の背景
コンビニの増加は「都市化+中産階級の台頭+若者の生活スタイル変化」の合わせ技だ。
1990〜2000年代生まれの若いベトナム人は、屋台文化だけでなく「清潔で冷房が効いた空間でサクッと買える」便利さを好む傾向がある。深夜の残業後・雨の日・急に何か欲しい時——コンビニは屋台を補完する存在として機能している。
屋台との共存
コンビニの普及が屋台を駆逐しているかというと、そうでもない。
50,000VND(約$2)以下の路地の食事は、コンビニのサンドイッチより安く、味も馴染みがあり、地元の人間関係の場でもある。「コンビニが増えても、近所の屋台のおばちゃんのところに行く」という人は多い。
「機能」として補完しているが、「場」としての屋台は代替されていない。
商品ラインナップのローカル化
ベトナムのコンビニは日本のコンビニをそのまま移植したわけではない。おにぎり・お弁当系の棚は限定的で、バインミー(ベトナム風サンドイッチ)・チェー(甘味)・ベトナム風お菓子なども並ぶ。
GS25(韓国系)ではカップ麺・ラーメンの種類が豊富で、K-POPカルチャーとの親和性もある。
日本人在住者にとっては「おにぎりがない」「冷凍食品の種類が少ない」という点で、日本のコンビニと同じ期待をすると外れることがある。
コンビニと生活習慣
コンビニが増えることで「24時間いつでも何かが買える」という生活習慣が生まれつつある。
深夜0時に電気が点いているコンビニは、「夜の街の安心感」として機能する側面もある。特に外国人在住者にとって、深夜に困ったときの「最後の砦」としての役割を果たしている。