ベトナムの日本人学校・インター校ガイド——ホーチミンとハノイで違う教育環境
ベトナム在住の日本人家族向けに、ハノイ日本人学校・ホーチミン日本人学校・インターナショナルスクールの費用・申込み・現地語環境を解説。
この記事の日本円換算は、1USD≒158円で計算しています(2026年3月時点)。学費はUSD建て表記が一般的です。
ベトナムで子どもを育てる日本人家族が最初に直面するのが、「日本人学校にするか、インター校にするか、現地校にするか」という選択です。
ホーチミンとハノイで状況はかなり異なります。日本人コミュニティの規模が違い、学校の選択肢も違う。子どもの年齢・滞在期間・将来の進路によって、最適解も変わります。
ホーチミン日本人学校
ホーチミン日本人学校(Japanese School Ho Chi Minh City)は、7区フーミーフンに位置します。小学部・中学部を持ち、日本の文部科学省の学習指導要領に沿った教育を受けられます。
- 対象: 小学1年〜中学3年
- 所在地: 7区フーミーフン(日本人ファミリーの居住地と近い)
- 授業料: 年間約USD 5,000〜6,000程度(約79万〜95万円)
- 特徴: 日本と同じカリキュラム・日本語環境。帰国後に日本の学校へスムーズに戻れる
日本からの駐在員ファミリーで、数年後の帰国を想定している場合は、日本人学校が最も無難な選択肢です。日本語力を維持しながら、学習の継続性が確保できます。
ハノイ日本人学校
ハノイ日本人学校(Japanese School Hanoi)は、ホーチミンに比べて規模は小さいですが、ハノイの日本人コミュニティの中核を担っています。
- 対象: 小学1年〜中学3年
- 所在地: タイホー区(西湖周辺の日本人エリア)
- 授業料: 年間約USD 5,000〜6,000程度(約79万〜95万円)
- 特徴: 規模が小さいため、縦割りのコミュニティが濃い
ハノイは在住日本人数がホーチミンより少ないため、日本人同士のつながりが密になりやすい環境です。
インターナショナルスクール
より長期の在住を想定している家族や、英語環境での教育を優先したい場合はインター校という選択肢があります。ベトナムのインター校の学費は、シンガポールや香港と比べると比較的手頃です。
ホーチミンの主なインター校
| 学校名 | 系統 | 年間学費(USD) | 日本円換算 |
|---|---|---|---|
| British Vietnamese International School(BVIS) | ブリティッシュ系 | 15,000〜20,000 | 237万〜316万円 |
| Saigon South International School(SSIS) | 北米系 | 16,000〜22,000 | 253万〜348万円 |
| European International School(EIS) | 欧州系 | 14,000〜19,000 | 221万〜300万円 |
| Australian International School(AIS) | オーストラリア系 | 12,000〜18,000 | 190万〜284万円 |
※ 学費はグレードによって異なります。上記は目安です。入学時に別途入学金・施設費が必要なケースがほとんどです。
ハノイの主なインター校
| 学校名 | 系統 | 年間学費(USD) |
|---|---|---|
| United Nations International School of Hanoi(UNIS) | 国連系 | 15,000〜21,000 |
| Hanoi International School(HIS) | 北米系 | 13,000〜18,000 |
| British International School Hanoi(BIS) | ブリティッシュ系 | 14,000〜20,000 |
インター校は英語での授業が基本です。日本語力の維持は家庭での取り組みに依存します。日本帰国を前提にしている場合、日本語学習の時間を別途確保する必要があります。
現地校という選択肢
少数派ですが、現地のベトナム語学校に通わせる選択をするファミリーもいます。ベトナム語は習得が難しいとされますが、幼児期からであれば自然に身に付くケースがあります。
- 費用: 年間数十万円程度(公立・私立によって異なる)
- 対象: 主に幼稚園〜小学校低学年
- メリット: 現地語・文化への深い適応
- デメリット: 日本語・英語力が落ちるリスク。帰国後の学習継続性
ベトナム語環境への完全な溶け込みを選ぶ場合、日本語補習校(週1〜2回)との組み合わせが一般的です。
ASEANでの教育費比較
ベトナムの教育費は、ASEANの主要都市の中ではリーズナブルな部類です。
| 都市 | インター校の年間学費(目安) |
|---|---|
| シンガポール | SGD 25,000〜50,000(約375万〜750万円) |
| 香港 | HKD 100,000〜180,000(約200万〜360万円) |
| バンコク | USD 12,000〜25,000(約190万〜395万円) |
| ホーチミン | USD 12,000〜22,000(約190万〜348万円) |
| ハノイ | USD 12,000〜21,000(約190万〜332万円) |
ベトナムはシンガポールや香港と比べて、インター校の学費が半分〜3分の1程度です。教育費の負担を抑えながら、英語教育を受けさせたいファミリーにとって、コストパフォーマンスは比較的高い環境といえます。
入学の流れと注意点
日本人学校
- 在外公館を通じた確認が必要な場合があります
- 定員に余裕がある場合が多いですが、駐在赴任が決まった段階で早めに問い合わせるのが安全です
インター校
- 人気校は2年前から出願待ちになるケースがあります(特にシンガポール系の評判が高い学校)
- ベトナムのインター校は比較的入りやすいですが、有名校は競争があります
- キャンセル待ちリストに登録しておく戦略も有効です
- 入学審査(英語インタビュー・テスト)が必要な学校が多いです
補習校
ホーチミン・ハノイには日本語補習授業校があります。週1〜2回、土曜日に日本語・算数を中心に学ぶ形式で、インター校や現地校に通いながら日本語を維持する手段として利用されています。
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