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ホーチミン・ハノイ賃貸ガイド——外国人が部屋を借りるときの全手順

ベトナムで外国人がアパートを借りるときの物件タイプ・相場・契約の注意点・トラブル回避法を、ホーチミンとハノイに分けて解説する実用ガイド。

2026-05-07
ベトナム賃貸住居ホーチミンハノイ引っ越し

この記事の日本円換算は、1USD≒155円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(USD)の金額を基準にしてください。

ベトナムで外国人が部屋を借りるとき、最初に驚くのは「家賃をドルで提示される」ことだ。

ベトナムの通貨はVND(ベトナムドン)だが、外国人向けの賃貸市場ではUSD建ての家賃提示が一般的だ。支払いはVNDだが、契約書にはUSD金額が記載され、支払い時にその月のレートで換算する。為替リスクを家主側が回避する仕組みだ。

物件タイプ

外国人が住む物件は、大きく4つのタイプに分かれる。

サービスアパートメント。 家具・家電付き、清掃サービス込み、フロント常駐。ホテルに近い感覚で住める。短期〜中期の駐在員に人気。ホーチミン1区・2区(トゥードゥック市)で月800〜2,000USD(約12.4〜31万円)、ハノイのバーディン区・タイホー区で月600〜1,500USD(約9.3〜23.3万円)。

コンドミニアム。 新築の高層マンション。ジム・プール付きが多い。家具付きと家具なし(空室)が混在する。ホーチミン2区のVinhomes Central Parkで1LDK月600〜1,000USD(約9.3〜15.5万円)、2LDKで1,000〜1,800USD(約15.5〜27.9万円)。ハノイではVinhomes Skylakeなどが外国人に人気。

ローカルアパートメント。 ベトナム人向けの集合住宅。家賃が安い。1ルームで月200〜400USD(約3.1〜6.2万円)。英語が通じないケースが多く、契約もベトナム語のみのことがある。ベトナム語ができるか、通訳を確保できるなら選択肢に入る。

一軒家(ニャーファー)。 路地裏の3〜5階建ての細長い家。1棟まるごと借りるか、フロア単位で借りる。家族連れの駐在員に人気。ホーチミン2区・7区で月700〜1,500USD(約10.9〜23.3万円)。

ホーチミンのエリア別ガイド

1区(District 1)。 市の中心部。オフィス街、レストラン、バーが集中する。利便性は最高だが騒音も多い。家賃は最も高い。

2区(トゥードゥック市・旧2区)。 タオディエンエリアが外国人の定番。カフェ、レストラン、インターナショナルスクールが充実。静かで緑が多い。ファミリー向け。

7区(District 7)。 フーミーフンエリアは韓国人・日本人が多い計画都市。イオンモールがあり、日本的な生活がしやすい。

ビンタン区。 日本人街(レタントン通り)がある。日本食レストラン、日本語カラオケ、日系不動産会社が集中。単身駐在員に便利。

ハノイのエリア別ガイド

タイホー区(Tay Ho)。 西湖(ホータイ)周辺。外国人居住エリアの定番。湖沿いのカフェ、レストランが充実。サービスアパートメントが多い。

バーディン区。 政治の中心地だが住宅エリアも多い。日本大使館が近い。

カウザイ区。 日本人学校(ハノイ日本人学校)の近く。ファミリー向け。

ハイバーチュン区。 ビジネス街。オフィスに近い場所を求める単身者向け。

契約の注意点

デポジット。 通常2ヶ月分の家賃を前払いする。退去時に原状回復費を差し引いて返金される建前だが、トラブルが多い。入居時に部屋の状態を写真・動画で記録しておくことは必須。

契約期間。 最低1年が一般的。途中解約には1〜2ヶ月分のペナルティがかかることが多い。交渉で短期契約(6ヶ月)が可能な物件もある。

光熱費。 水道・電気は別途実費請求が一般的。電気代が曲者で、ベトナムの電気料金は累進制(使用量が増えると単価が上がる)だが、家主が独自の料金(VND 4,000〜5,000/kWh)を設定しているケースがある。ベトナム電力公社(EVN)の公式料金より高い場合は交渉する余地がある。

TRC(一時在留カード)用の申告。 外国人がアパートを借りると、家主は公安に届け出る義務がある。この届け出がないとTRCの更新に支障が出ることがある。契約前に「公安への届け出をしてもらえるか」を確認しておくと安心だ。

よくあるトラブルと対策

エアコンの故障。 最も多いトラブル。ベトナムの気候ではエアコンがなければ生活できない。修理の対応が遅い家主もいる。契約前に「エアコン故障時は何日以内に対応するか」を口頭でも確認しておく。

騒音。 近隣のカラオケ、工事、路上の物売りの音は日本の基準を超える。高層階を選ぶ、大通りから離れた物件を選ぶ、内覧は平日の夜にも行う——この3つで騒音リスクはだいぶ下がる。

家賃値上げ。 更新時に10〜20%の値上げを提示されることがある。相場を調べたうえで交渉する。不動産エージェントを通していると交渉がしやすい。

物件の探し方

日系不動産エージェント。 ホーチミンにはR-Vietnam、Ishikawa Japan Real Estate等の日系不動産会社がある。日本語で対応してもらえるが、手数料(通常家賃1ヶ月分)がかかる。

オンラインプラットフォーム。 Facebook Marketplace、Cho Tot(ベトナム最大のクラシファイドサイト)、Batdongsan.com.vn で物件検索ができる。ベトナム語が必要だが、Google翻訳で何とかなる場面も多い。

在住日本人のコミュニティ。 ホーチミン・ハノイにはFacebookグループ「ベトナム日本人掲示板」「ホーチミン日本人コミュニティ」等があり、退去予定の物件情報が流れることがある。

初めてのベトナム赴任なら、最初の3〜6ヶ月はサービスアパートメントに住んで土地勘をつかみ、その後コンドミニアムや一軒家に移るという二段階のアプローチが、リスクが低い。


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