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ハノイの外国人コミュニティ——HCMCとの違い

ベトナム在住外国人の多くはホーチミン市を選ぶ。ハノイはどう違うのか。気候・生活スタイル・日本人コミュニティの実態を比べながら、ハノイ生活の現実を整理する。

2026-04-25
ハノイ外国人コミュニティホーチミン比較生活

この記事の日本円換算は、1VND≒0.006円で計算しています(2026年4月時点)。

ベトナムに来る外国人の多くは、まずホーチミン市(HCMC)を選ぶ。経済の中心地で、外国人向けのインフラが整い、英語も比較的通じる。では、ハノイはどうか。

首都ハノイは政治・行政の中心であり、HCMCとは異なるカラーを持つ。この違いは、住んでみると想像以上に生活感覚に響いてくる。

気候から始まる違い

最初にぶつかるのが気候だ。ハノイには四季がある。12〜2月の冬は気温が10℃を下回る日もあり、湿度が高いため体感温度はさらに低い。外国人、特に熱帯出身者には「ベトナムなのに寒い」という戸惑いがある。

3〜4月の霧雨(「霧雨季」と呼ばれる)は洗濯物が乾かず、壁にカビが生えやすい季節。一方、夏は38℃近くまで上がる。HCMCが年中30℃前後で安定しているのと比べると、ハノイは服装の管理から家のメンテナンスまで、季節対応のコストがかかる。

外国人コミュニティの構成

ハノイの外国人コミュニティは、HCMCほど多様ではない。日本人でいえば、駐在員・大使館関係者・JICA職員・日系企業の現地採用という層が中心だ。

日本人向けサービスは西湖(ホータイ)エリアに集中している。日本語の通じる歯科・内科クリニック、日本食スーパー、日本語学校——一通り揃ってはいる。ただ選択肢の数はHCMCの方が多い。

一方、韓国人・中国人コミュニティはハノイでも大きく、韓国系スーパーや韓国料理店はHCMCと遜色ない規模で展開している。

街の雰囲気とペース

「ハノイは落ち着いている」——長期在住者からよく聞く言葉だ。HCMCに比べて交通量は少なく、古いフランス植民地時代の建築や36通りと呼ばれる旧市街が残り、歩いて楽しめる街の密度がある。

カフェの数は尋常ではない。ベトナムコーヒーの消費文化はハノイでも根付いており、路地裏の小さなカフェで半日過ごすのは日常の一部だ。

ただ「ペースが遅い」ことは、仕事面では注意が必要でもある。HCMCの方が外資系企業やスタートアップの集積が厚く、キャリア機会は多い。ハノイで働く外国人は、政府関係・製造業・教育分野に偏る傾向がある。

物価と住居

家賃はHCMCと大差ない水準だ。外国人が多く住む西湖エリアの2LDKは月1,500万〜2,500万VND(9万〜15万円)程度。交通の便と静かさのバランスから、西湖周辺を選ぶ日本人駐在員は多い。

外食は全体的にHCMCよりわずかに安い印象があるが、大差はない。フォーやブンチャなど、ハノイ発祥の料理はハノイで食べる方が美味しいというのは在住者の一致した意見だ。

どちらが良いかという話ではなく、働き方やライフスタイルの好みで向き不向きが分かれる。静けさと歴史的な街並みを優先するなら、ハノイは意外と居心地がいい。

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