外国人がベトナムの不動産を買えるようになった——2024年の法律改正と実態
2024年のベトナム住宅法改正で、外国人の不動産取得に関するルールが変わった。買えるエリア・期間・制限——日本人が「ベトナムで家を買う」ことは現実的になったのかを整理する。
この記事の日本円換算は、1USD≒157円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
「ベトナムに長く住むつもりなら、家を買った方がいいのでは?」——こういう話になったとき、「外国人は買えない」という答えが返ってきた時代がある。
2024年以降の法律改正で、状況は変わりつつある。
2014年住宅法の枠組み
2015年施行の旧住宅法では、外国人がコンドミニアム(集合住宅)を購入できる制度が初めて整えられた。ただし条件として、一棟あたりの外国人保有上限(30%まで)・土地所有権ではなく「使用権50年(1回更新可)」・特定エリアへの制限——などが設けられていた。
2024年住宅法の改正
2024年施行の改正住宅法では、いくつかの変更が行われた(詳細は施行規則の整備状況によって変動あり。最新情報はベトナム建設省・弁護士への確認を推奨)。
概要として、外国人の購入可能な物件タイプが一部拡大され、土地に直接結びつく所有権に近い形での取得についての議論が進んでいる。ただし「ベトナムの土地はすべて国家・人民の所有」という原則は変わっておらず、外国人が永続的な土地所有権を得ることは依然として難しい構造だ。
現実的な注意点
「改正されて買いやすくなった」という情報を聞いて購入を検討する前に、以下の確認が必要だ。
プロジェクトの適格性: 外国人向け販売が許可されているか(全開発プロジェクトが対象ではない)。
50年後の更新問題: 使用権の期間満了後の更新が保証されるかどうかは、現時点でも不確実性がある。
転売の難しさ: 外国人向け物件は外国人にしか転売できない制約があり、ベトナム人への売却が難しい場合がある——流動性リスクとして認識しておく必要がある。
日本人に現実的な選択か
「老後のリタイアでベトナムに住む」「投資として購入する」など、目的によって評価は変わる。
長期在住を前提に安定した居住を求めるなら、賃貸が依然として最も柔軟な選択肢という評価は変わっていない。購入を検討する場合は、日本語対応可能なベトナム専門の不動産弁護士への相談が前提になる。
法律は変わる。最新情報を常に確認しながら判断することが、ベトナム不動産では特に重要だ。