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住まい・住居

ベトナムの外国人不動産所有ルール——50年所有権の現実と落とし穴

ベトナムで外国人が不動産を購入できる条件・期間・手続きの詳細。2015年住宅法改正後に可能になった外国人購入の枠組みと、コンドミニアム購入の注意点。

2026-04-11
不動産所有権ベトナムコンドミニアム外国人投資住宅

この記事の日本円換算は、1VND≒0.006円(1万VND≒60円)で計算しています(2026年4月時点)。

「ベトナムで不動産を買う」という話を聞いたとき、「外国人でも買えるの?」と思う人は多い。

2015年の住宅法改正で、外国人がベトナムの不動産を購入できるようになった。ただし条件が細かく、「所有権」の内容も日本の不動産とは異なる。

外国人が買える不動産の種類と条件

コンドミニアム(マンション):最も一般的な選択肢。外国人は「分譲コンドミニアム」を購入できる。

主な条件:

  • ベトナムで合法的に居住する資格を持つこと(ビザ・在留カード保持者)
  • 一つのアパートプロジェクト内で外国人購入可能な戸数は全体の30%まで
  • 所有権は50年(条件を満たせば一回更新可能)

一戸建て・土地:ベトナムでは土地の所有権は原則として国家に帰属する。外国人が土地(ランド)を所有することはできない。一戸建ては「建物の使用権+土地の使用権」という形で取り扱われるが、外国人の取得は制限が厳しく、現実的には難しい。

「50年所有権」の実態

日本では不動産は「永久所有権(所有権)」が基本だ。ベトナムでは、外国人が購入できる住宅は「50年間の使用権」であり、50年後は更新の申請が必要になる。

更新が保証されるかどうかは法律の解釈次第で、市場参加者の間で「本当に更新できるのか」という懸念は消えていない。

また、転売も「外国人→外国人」または「外国人→ベトナム人」は可能だが、手続きが複雑になる場合がある。

購入時の注意点

1. 信頼できる弁護士を使う:不動産購入の契約書はベトナム語で作成される。英語・日本語に翻訳された内容との齟齬がないか、現地の信頼できる弁護士に確認してもらうことが必須だ。

2. デベロッパーの信用調査:ベトナムの不動産市場では、竣工前(プレセール)購入が一般的だが、開発会社が倒産して建物が完成しなかったトラブルが過去に起きている。デベロッパーの財務状況・施工実績を確認する。

3. 外国人クォータの確認:同じプロジェクト内で外国人購入可能な30%枠が埋まっていないかを確認する。満枠の場合は外国人名義での購入ができない。

4. 資金送金の記録:外国人がベトナムの不動産を購入する場合、購入資金を正規の金融チャンネルで送金し、記録を残すことが義務付けられている。記録がないと転売時に問題になる場合がある。

投資として見るべきか

ベトナムの不動産は過去10年間に価格が大幅に上昇した。しかし2022〜2024年に市場が冷え込み、一部の開発業者が経営危機に陥るなど調整局面が続いた。

「成長市場への投資」として魅力がある一方で、制度リスク・為替リスク・流動性リスクを十分に理解した上で判断する必要がある。居住目的(在住中に住む)と投資目的(将来売る)では、判断基準が変わる。

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