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文化・社会構造の分析

ベトナムでサッカーは宗教に近い——U-23代表の熱狂と路上観戦の文化

ベトナム代表がAFCの大会で活躍するたびに、街全体が狂乱状態になる。バイクのクラクション・国旗・炎——路上応援の熱量と、サッカーがベトナム人のアイデンティティとどうつながっているかを見る。

2026-06-18
サッカースポーツベトナム代表路上応援文化

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ベトナム代表がアジア大会で得点を入れた夜、ホーチミン市の大通りには数千台のバイクが溢れた。国旗を手に、クラクションを鳴らし続けながら市内を走り回る。

深夜まで続くこの光景は、日本のサッカー観戦文化と根本的に違う。

ベトナムとサッカーの関係

ベトナムにおけるサッカー人気は本物で、国内リーグ(V.League 1)・代表チームへの関心は高い。特に「U-23ベトナム代表」が2018年のAFC U-23選手権で準優勝した際の熱狂は、国内でのサッカー熱を一段押し上げた。

「朴恒緒(박항서)監督」——韓国人監督がベトナム代表を率いて好成績を収めたことは、ベトナム社会に特別な記憶として刻まれている。日本でも報道された。

路上観戦という文化

試合がある日の夜、各地のカフェ・バー・路上に設けられた大型スクリーン前に人が集まる。テーブルをなぎ倒す勢いで盛り上がり、得点と同時に店の外に飛び出してバイクで走り出す——これが「普通の体験」として存在する。

日本のサポーターが渋谷のスクランブル交差点に集まるのに近い規模感だが、ベトナムでは「どの街のどの路地でも起きる」という意味で、もっとユビキタスだ。

「勝つ=尊厳」という感覚

ベトナム代表の活躍が特別な意味を持つのは、「アジアの強国に対して小国が勝つ」という物語と重なるからだ。

中国・韓国・日本——サッカーでも上位に見られがちな大国に対して、ベトナムが対等に戦う場面は、スポーツ以上の意味を持つ。「俺たちだって」という感覚の表現としてのサッカー観戦がある。

在住日本人の体験

在住日本人がベトナム代表の試合日に外に出ると、否応なくその熱狂に巻き込まれる。バイクの行列・クラクション・国旗——「なんだこれは」という驚きが、「あ、ここに住んでいるんだ」という実感に変わる体験だ。

サッカーを通じてベトナム人の感情の底流に触れる——それも在住体験のひとつだ。

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