ベトナムのビザ延長は「出来レース」ではない——オーバーステイの罰金と出国禁止リスク
ベトナムのビザ延長手続き、E-visa・観光ビザの滞在期間、オーバーステイの罰金(1日$25相当)、再入国制限について解説。
この記事の日本円換算は、1USD≒155円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(USD)の金額を基準にしてください。
ベトナムのE-visaは滞在90日、マルチプル入国可能。2023年8月の法改正で大幅に緩和された。だが「90日あるから大丈夫」と油断して滞在日数を数え間違えると、オーバーステイの罰金はVND 500,000〜1,000,000/日(約$20〜$40/日)になる。
現行のビザ制度(2023年8月改正後)
E-visa: 90日間、シングル/マルチプルエントリー。オンラインで申請可能。手数料$25。日本国籍者は対象。
観光ビザ免除: 日本国籍者は45日間のビザなし入国が可能(2023年8月の法改正で15日→45日に延長)。
ビジネスビザ(DN): 企業のスポンサーが必要。滞在期間は3ヶ月〜12ヶ月。
ビザ延長の手続き
E-visaや観光ビザ免除の期限が近づいた場合、ビザ延長は出入国管理局(Cục Quản lý xuất nhập cảnh)で申請できる。ただし延長が承認されるかどうかは申請してみないとわからない。申請中に滞在期限が切れた場合のグレーゾーンもある。
実務的には、旅行代理店やビザエージェントを通じて延長手続きを行うのが一般的。手数料は$30〜$80程度。必要書類はパスポート、申請書、写真2枚。処理期間は5〜7営業日。
ビザラン(出国→再入国)
かつてはカンボジア(プノンペンやモックバイ国境)やラオスに1日出て再入国する「ビザラン」が定番だった。2023年の法改正でビザ免除が45日に延長されたため、ビザランの頻度は減ったが、長期滞在者は依然としてこの方法を使っている。
ただし、短期間に繰り返しビザランをすると入国審査で質問を受けるリスクがある。「なぜベトナムに頻繁に入国するのか」「就労していないか」——入国管理官の裁量で入国を拒否される可能性もゼロではない。
オーバーステイの処罰
| オーバーステイ期間 | 罰金 |
|---|---|
| 1〜10日 | VND 500,000〜2,000,000(約$20〜$80) |
| 11〜30日 | VND 3,000,000〜5,000,000(約$120〜$200) |
| 31日以上 | VND 5,000,000〜10,000,000(約$200〜$400)+出国命令 |
罰金は空港の出国時に徴収されることが多い。罰金を支払うまで出国できない。クレジットカード不可、現金(VND)のみの場合もある。
悪質なオーバーステイ(6ヶ月以上、繰り返し等)は入国禁止措置の対象になりうる。ベトナムの入管情報はASEAN諸国と共有されている可能性があり、他国の入国審査に影響するリスクもある。
在越日本人の対策
パスポートの滞在許可ステッカーまたはE-visaの有効期限を、スマートフォンのカレンダーに登録しておく。期限の2週間前にリマインダーを設定する。
ビザエージェントの連絡先(Zalo)をスマホに入れておく。延長が必要になったとき、翌日には動ける体制にしておくのが安心だ。