ベトナムの就労ビザとワークパーミット——外国人が合法的に働くための手順
ベトナムで働く外国人に必要なワークパーミット(労働許可証)の取得条件・申請フロー・有効期間・免除ケース・違反した場合のリスクを解説。Eビザとの違いも整理。
ベトナムで仕事をする外国人には**ワークパーミット(労働許可証、Work Permit)**が必要だ。観光ビザやEビザで入国して「ちょっと仕事をしている」状態は、法的にグレーゾーンかアウトかのどちらかだ。
「そんな人たくさんいる」は事実だが、リスクの大きさは本人が負う。
ワークパーミットの基本条件
外国人がベトナムで労働許可証なしに就労できないことは、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)の規定で定められている(出典:ベトナム労働法)。
取得に必要な条件(雇用主側が申請する):
- ベトナムに法的に登録された雇用主が存在すること
- 当該ポジションの業務内容がベトナム人で充足できない合理的理由があること
- 申請者の学歴・職歴・専門性が職位に見合うこと
- 犯罪歴のないこと
有効期間: 最長2年(更新可能)。契約期間に合わせて発行されることが多い。
申請から取得までの流れ
- 雇用主が省・市の労働局(DOLISA)に申請
- ポジションの承認取得(外国人採用の合理性確認)
- 個人の申請書類提出(学歴証明・犯罪歴証明・健康診断書等)
- 許可証発行(申請から約2〜4週間が目安)
必要書類の翻訳・公証が必要なものが多く、日本から書類を取り寄せる場合は1〜2ヶ月の準備期間を見込む必要がある。
ワークパーミット免除のケース
以下のケースはワークパーミット不要とされる(ただし確認が必要):
- 短期専門家として3ヶ月未満の業務
- 会社の役員・代表者(一定条件下)
- 法人代表として登録されているケース等
「3ヶ月以内なら問題ない」という解釈は危険で、目的・雇用形態・報酬の有無によって判断が変わる。ベトナムの弁護士または労務専門家に確認することを強く勧める。
EビザとEBビザの違い
Eビザ(Electronic Visa): 観光・ビジネス訪問目的の入国許可。最長90日。就労を含む業務は別途許可が必要。
EB(Employment-Based)カテゴリのビザ: 就労許可証と紐付いた在留許可の形式。ワークパーミット取得後に取得する形になる。
「Eビザでフリーランス仕事してる」は一般的だが、ベトナムの当局がリモートワーカーを取り締まった事例がある(2022〜2023年にかけての外国人フリーランサーへの注意指導事例が報告されている)。
違反した場合のリスク
ワークパーミットなしの就労が発覚した場合:
- 外国人本人:罰金(15,000,000〜25,000,000VND、約9〜15万円相当)
- 雇用主側にも罰則
さらに強制退去・入国禁止処分になるケースもある。ベトナムは外国人の就労管理を強化する方向にあり、以前より取り締まりが厳しくなっている。
「みんなやってるから大丈夫」は最もリスクが高い判断だ。会社経由で正規に取得するか、弁護士を通じて適切なビザ形態を選ぶことを推奨する。