ベトナム移住・赴任前の手続き一覧——労働許可証・一時滞在証・銀行口座、着任後にやること全部まとめた
ベトナム移住・赴任の手続きを時系列で整理。労働許可証・一時滞在証(TRC)・ビザ・銀行口座開設・在留届まで、出国前から生活セットアップまでのチェックリスト付き。
この記事の日本円換算は、1USD≒155円で計算しています(2026年4月時点)。ベトナムは USD建て取引が実用的なため、USD基準で記載しています。ベトナムドン(VND)は 1USD≒25,000VND 前後を目安にしてください。
ベトナムに赴任する駐在員が最初に直面するのが、労働許可証(Work Permit)の取得に必要な書類の多さだ。
学歴証明書・職歴証明書はアポスティーユ(外務省の認証)と現地語翻訳が必要になる。これが揃っていないと労働許可証が取れず、就労ビザにも進めない。日本でやるべき準備が、思った以上に時間がかかることを知っておいてほしい。
出国前——日本側の手続き
転出届
住民票を抜く手続き。市区町村役所で「転出届」を提出する。住民税は1月1日時点の住所地で課税されるため、出国タイミングを確認しておく。
住民税の「1月1日ルール」
1月1日に日本の住所があると、その年の住民税が課税される。1月2日以降の転出届提出で翌年分を回避できるケースがある。赴任時期次第で影響が変わるため、事前に確認を。
年金・健康保険
退職・海外赴任により会社員は健保が終了する(会社派遣の場合は会社が継続対応するケースが多い)。個人移住・現地採用の場合は任意継続か脱退かを選択する必要がある。
労働許可証に必要な書類(重要・早めに準備)
労働許可証の申請には以下の書類が必要になるケースが多い:
- 学歴証明書(大学卒業証明書): アポスティーユ取得 + ベトナム語公証翻訳
- 職歴証明書: 3年以上の専門職経験の証明(前職の在籍証明等)+ アポスティーユ + ベトナム語公証翻訳
- 健康診断書: 日本でも現地でも可。3ヶ月以内発行のものが必要
アポスティーユは外務省の証明サービス。申請から取得まで数日かかるため、出国前2〜3ヶ月前から準備を始めることを強くすすめる。
ビザ——渡航前に準備するもの
ビザ免除(短期)
日本国籍保有者はベトナム入国時に45日以内のビザ免除が適用される(2023年以降、ビザ免除期間が15日から45日に延長)。観光・商談目的の短期滞在はビザ不要。
ビジネスビザ(DL)
就労・ビジネス目的で3ヶ月以上滞在する場合に利用するビザ。最初に取得して入国し、その後TRC(一時滞在証)へ切り替えるルートが一般的。
就労ビザ(LĐ)
労働許可証取得後に申請できる就労専用ビザ。労働許可証の取得が前提のため、渡航後に雇用主と連携して取得するのが現実的。
到着後チェックリスト——着任後の流れ
✅ 労働許可証(Work Permit / Giấy phép lao động)の申請
雇用主(現地法人)が申請主体となる。申請者が準備する主な書類:
- パスポート(有効期限が十分あること)
- 学歴証明書(アポスティーユ + ベトナム語翻訳)
- 職歴証明書(アポスティーユ + ベトナム語翻訳)
- 無犯罪証明書(日本の警察署で発行。3ヶ月以内のもの + 公証翻訳)
- 健康診断書(現地病院でも可)
- 証明写真
審査期間は申請から15〜30営業日程度(管轄の省労働局による)。労働許可証の有効期限は最大2年。
✅ 一時滞在証(TRC: Temporary Residence Card)の申請
TRCは「外国人登録証」に近い概念。居住者として合法的に滞在するための証明書で、毎回ビザ延長の手続きをせずに住める。
- 申請先: 居住地の公安(省・市の入国管理局)
- 申請タイミング: 入国後30日以内に申請するのが目安
- 有効期限: 1〜2年(就労ビザ・労働許可証の期限に連動)
- 必要書類: パスポート・労働許可証コピー・賃貸契約書・雇用主からの担保書類等
TRC取得後は、ビザシールが不要になり、更新さえすれば継続して在留できる。
✅ 銀行口座開設
現地採用・駐在員どちらも、給与受取・生活費支払いのために現地口座が必要。
主な選択肢:Vietcombank / Techcombank / HSBC Vietnam
詳しくはベトナムの銀行口座開設ガイド参照。
✅ 在留届の提出
海外に3ヶ月以上住む場合、在外公館への在留届提出が義務(旅券法第16条)。ORRネットからオンラインで申請できる。
管轄の公館:
- 在ハノイ日本国大使館(北部ベトナム)
- 在ホーチミン日本国総領事館(南部ベトナム)
到着後チェックリスト——生活セットアップ
✅ 住居の確保
ハノイ(Tay Ho / 西湖エリア)、ホーチミン(District 2 / Thao Dien、District 7 / Phu My Hung)が日本人集積エリア。エリア別家賃相場はベトナムの住居選びガイドにまとめた。
賃貸は原則として日英2カ国語の契約書が用意される場合が多い。翻訳が不明確な場合は現地の日本語対応不動産エージェントに確認を。
✅ SIMカード・通信
入国後、Viettel / Mobifone / Vinaphone のプリペイドSIMが空港・コンビニで購入できる。パスポートの提示で即日使える。月VND 100,000〜300,000(約USD 4〜12)程度。
まとめチェックリスト
出国前(日本側)
- 転出届の提出
- 年金・健康保険の処理
- 学歴証明書 + アポスティーユ取得
- 職歴証明書 + アポスティーユ取得
- 無犯罪証明書の取得(警察署)
- 健康診断書の取得(任意で日本で実施しておくと現地でスムーズ)
- ビジネスビザ(DL)の取得(必要な場合)
到着後1〜2ヶ月以内
- 労働許可証申請(雇用主と連携)
- TRC(一時滞在証)申請
- 銀行口座開設
- 在留届提出(ORRネット)
生活セットアップ
- 住居確定・賃貸契約
- SIMカード購入
- インターネット契約
- 日本語対応クリニックの確認
ベトナム生活のカテゴリ別ガイド
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