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住居・賃貸

バンコクの住居選び——スクンビットの日本人街を出たら家賃が半額になった話

バンコクで部屋を探す日本人向けに、エリア別の家賃相場・物件タイプの違い・契約の注意点を解説。プロンポン・トンロー以外の選択肢、日本語対応の不動産会社情報まで。

2026-03-26
家賃相場コンドミニアムサービスアパートスクンビット賃貸契約

この記事の日本円換算は、1THB≒5円で計算しています(2026年3月時点)。為替は変動するので、現地通貨(THB)の金額を基準にしてください。

バンコクで部屋を探すと、まず言われるのが「日本人ならプロンポンかトンローですよね」。

たしかにプロンポン・トンローは日本人が集中するエリアで、フジスーパー、日本食レストラン、日本語対応の病院が歩ける範囲にある。2ベッドルームのコンドミニアムで月40,000〜80,000バーツ(約20万〜40万円)。

でも、そこから3駅離れたエカマイなら同じ広さで28,000〜55,000バーツ(約14万〜28万円)。さらにアーリーまで行くと22,000〜45,000バーツ(約11万〜23万円)。

スクンビットの日本人エリアは確かに便利。でも「便利の代償」が家賃に上乗せされている。自分にとって本当に必要な便利さは何か、整理してから探し始めるのがいい。

物件タイプ——バンコクには3つある

バンコクの賃貸物件は大きく3タイプ。日本の「マンション」「アパート」とは意味が違うので注意。

コンドミニアム——安さと自由度重視

個人所有の分譲マンション。各部屋のオーナーが異なるため、部屋ごとに内装・家具が違う。

バンコクの賃貸で最も物件数が多い。プール・ジム付きが標準で、BTS(スカイトレイン)駅近の築浅物件も豊富。

メリット: 比較的安い、プール・ジム付き、駅近物件が豊富 デメリット: 家具・内装がオーナー次第、トラブル時の対応がオーナーに依存、管理の質にばらつき

サービスアパートメント——駐在員の定番

ホテルのように管理運営された賃貸住宅。フロントデスク、定期清掃、リネン交換がサービスに含まれる。法人契約の駐在員に最も人気。

メリット: 管理が統一されている、トラブル対応が早い、清掃・リネンサービス付き、法人契約しやすい デメリット: コンドミニアムより割高、内装の自由度が低い

コンドミニアムとの家賃差は同じエリアで1.3〜1.5倍程度。日本人入居率100%のサービスアパートもある。

アパートメント——管理の安定感

建物全体を一人のオーナーが所有する賃貸専用物件。管理の質が均一なのが特徴。サービスアパートに近いが、サービス内容は物件による。

エリア別ガイド——全部スクンビットでいいのか?

バンコクの日本人居住エリアは、BTS スクンビット線沿いに集中している。ただし「スクンビット」と一口に言っても、駅ごとに雰囲気も家賃もかなり違う。

プロンポン(Soi 24〜39)——日本人コミュニティの中心

日本人駐在員が最も多く住むエリア。フジスーパー1号店・2号店、エンポリアム、サミティヴェート病院が徒歩圏内。日本にいるのとほぼ変わらない生活ができる。

コンドミニアム家賃目安(THB/月)

間取り家賃日本円換算
1ベッドルーム20,000〜40,00010万〜20万円
2ベッドルーム40,000〜80,00020万〜40万円
3ベッドルーム60,000〜120,00030万〜60万円

サービスアパートメントは1BRで35,000〜60,000バーツ(約18万〜30万円)、2BRで55,000〜100,000バーツ(約28万〜50万円)が目安。

日本人学校のスクールバスルートも充実しているので、家族帯同の駐在員はまずこのエリアから検討することが多い。

トンロー(Soi 55)——おしゃれエリア

若い日本人駐在員・単身者に人気。カフェ・レストランが多く、ドンキモール(ドン・キホーテのタイ版)やJ-Avenue内の日本村もある。プロンポンよりやや安め。

間取りコンド家賃(THB/月)日本円換算
1ベッドルーム15,000〜35,0008万〜18万円
2ベッドルーム30,000〜65,00015万〜33万円
3ベッドルーム50,000〜100,00025万〜50万円

アソーク(Soi 19〜23)——交通の要所

BTS アソーク駅とMRT スクンビット駅の乗換駅。ターミナル21、バムルンラード病院が近い。オフィスにも近いので通勤を最短にしたい人に向いている。

間取りコンド家賃(THB/月)日本円換算
1ベッドルーム20,000〜45,00010万〜23万円
2ベッドルーム40,000〜80,00020万〜40万円
3ベッドルーム60,000〜120,00030万〜60万円

エカマイ(Soi 63)——穴場

トンローの隣だが家賃はワンランク下がる。ローカル感とおしゃれさが共存するエリア。ゲートウェイエカマイ(商業施設)があり、東バスターミナルからは地方へのアクセスも便利。

間取りコンド家賃(THB/月)日本円換算
1ベッドルーム14,000〜30,0007万〜15万円
2ベッドルーム28,000〜55,00014万〜28万円
3ベッドルーム45,000〜80,00023万〜40万円

プロンポンの2BRと同じ家賃で、エカマイなら3BRに住める計算。

シーロム・サトーン——金融街エリア

金融街・大使館エリア。ルンピニ公園が近く緑が多い。単身の現地採用者やビジネスパーソンに人気。日本人コミュニティはスクンビットほど濃くないが、BNH病院等の医療施設は充実。

間取りコンド家賃(THB/月)日本円換算
1ベッドルーム20,000〜45,00010万〜23万円
2ベッドルーム40,000〜80,00020万〜40万円

アーリー——ローカル志向の人に

スクンビットの喧騒から離れたい人に人気のエリア。カフェ文化が発達していて、物価もスクンビットより安め。最近は日本人も増加傾向。

間取りコンド家賃(THB/月)日本円換算
1ベッドルーム12,000〜25,0006万〜13万円
2ベッドルーム22,000〜45,00011万〜23万円

日本食レストランやスーパーは少ないが、タイ料理好き・ローカルの生活を楽しみたい人には居心地がいい。

賃貸契約——日本との違い

バンコクの賃貸契約は日本に比べるとシンプル。ただし注意点がある。

基本条件

項目内容
標準契約期間1年
敷金(Security Deposit)2ヶ月分
前家賃入居時に初月分を前払い
エージェント手数料借主側は通常無料(オーナーが支払う)
家具家具付き(Fully Furnished)が基本

日本と違って礼金・更新料はない。エージェント手数料も借主側は通常かからない。初期費用は「敷金2ヶ月+初月家賃=3ヶ月分」が目安。

電気代に注意

コンドミニアムの場合、電気代が電力公社(MEA/PEA)の正規料金ではなく、管理会社の独自レートで請求されることがある。正規レートが約4バーツ/ユニットのところ、コンドミニアムでは6〜8バーツ/ユニットに設定されていることも。

契約前に「電気代は何バーツ/ユニットですか?」と確認する。月の電気代が5,000〜10,000バーツ以上になるケースもあり、安い家賃で入居したのに光熱費で帳消しということも起きる。

中途解約

シンガポールのような「Diplomatic Clause(14ヶ月ミニマム後に解約可)」といった業界統一の慣習はない。

2025年の新規制で、3戸以上を貸し出している大家(コンドミニアムの管理法人を含む)の場合、契約期間の50%を経過すれば30日前通知で中途解約できるようになった。たとえば12ヶ月契約なら6ヶ月経過後に解約可能。バンコクの主要コンドミニアムはこの対象になるケースが多い。

50%未満で解約したい場合は契約書の条項次第。新規制にこのケースの定めはなく、デポジット(2ヶ月分)没収が最も一般的なペナルティ。契約によっては残期間の家賃を請求されることもある。契約前に中途解約条項(Early Termination Clause)の有無と内容を必ず確認する。

駐在員の場合は、会社の福利厚生で中途解約の補償があるか事前に確認しておく。

部屋探しの流れ

  1. 予算・エリア・間取りを決める — 通勤先のBTS/MRT路線から逆算するのが効率的
  2. 不動産会社に連絡 — 日本語対応の会社に複数当たる
  3. 内覧 — 最低3〜5件は見る。写真と実物が異なることはよくある
  4. 条件交渉 — 家賃、家具の追加・交換、電気代のレート
  5. 契約締結 — 英語の契約書を確認(タイ語版がある場合はタイ語版が法的に優先)
  6. 敷金・前家賃の支払い — 銀行振込が一般的(口座開設の手順はこちら
  7. 入居 — 物件の状態を写真・動画で記録する(退去時のトラブル防止)

日本語対応の不動産会社

バンコクには日本語対応の不動産会社が多い。借主側の仲介手数料が無料の会社がほとんどなので、複数社に相談して比較するのがいい。

ディアライフ by RENOSY

日本語対応の大手。物件数が豊富で、コンドミニアム・サービスアパートメント・アパートメントと幅広く対応。

スターツバンコク

日本のスターツグループのタイ法人。仲介手数料無料。日本語で丁寧に対応してくれるので、初めてのバンコク赴任でも安心。

石川商事

仲介手数料無料。写真・動画が豊富で、日本にいる段階からオンラインで物件をチェックできる。

バンコク不動産

賃貸・売買対応。エリア別の相場情報もウェブサイトで公開している。

まとめ——バンコクの部屋探しは「日本人街の外」も見てから決める

バンコクの日本人向け賃貸は、東南アジアの中ではかなり整備されている。日本語対応の不動産会社が多く、仲介手数料も無料のケースがほとんど。部屋探しのハードルは低い。

ただ、「日本人が多いエリア=自分に最適なエリア」とは限らない。

  1. プロンポン・トンローは確かに便利 — 日本食・日本語の病院・スーパーが揃っている。初めてのバンコク赴任や家族帯同なら、まずこのエリアから検討するのは合理的
  2. でも3駅離れるだけで家賃が大きく変わる — エカマイ・アーリーなら、同じ予算でワンランク上の部屋に住める
  3. BTS/MRT駅徒歩圏内かどうかが最重要 — バンコクの渋滞は日本の比ではない。駅近ならタクシーに頼らず移動できる

まずは日本語対応の不動産会社に相談して、プロンポン周辺と、あえてプロンポンから離れたエリアの両方を内覧してみるといい。比較してから決めれば、後悔は少ない。


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